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アレです。

劇団シャイニング from うたの☆プリンスさまっ♪『天下無敵の忍び道』

東京＆神戸公演

全ステージ、事故なく無事完走しました。

ご来場のみなさま、気にかけてくださったみなさま、関わってくださったみなさま

全ての方に感謝。

 

実はとても大きなプレッシャーがありました。

ただ、不安はなかった。

むしろ日増しに楽しみが増していきました。

とても「劇団」だったんだと思います。

 

珍しく、過程を少し振り返ります。

 

脚本の段階から、たくさんのアイデアやアドバイスを提示してくれる

主催スタッフさんのチームワークと前向きな情熱に動かされて

信頼して戦っていける！と思わせてくれる安心感の元

こんなにも楽しく、孤独じゃない脚本作業は初めてだったかも。

都度、道を示してくれる光があったからこその賜物です。

 

同時に音楽打合せ。

さすがのElements Gardenさん。

そのクオリティはもともと存じていて、

だからこそ今回、普段はできないようななかなか無茶なリクエストをしたつもりだったのです。

時代劇とはいえ、和楽器よりもオーケストラをメインに曲そのもので壮大な世界観を綴りたいと思い、イメージ曲を沢山プレゼンし、あれやこれや話しました。

すると、Elements Gardenさんからあっさり返ってきたひとつの単語が、全てのビジョンを代弁してくれました。（どんな言葉かはナイショ）

正直、驚きました。

ここまで、即座に汲み取ってくれるとは。

そして、出来上がりは想像以上の凄まじいもの。

きっと、楽しんで作ってくださったんだろうなと随所に感じる遊び心。

魂を感じる楽曲は、いまでもヘヴィロテです。（すいません職権乱用です）

 

衣装に関しても、この辺りからメイン4人以外の構築が進んでいます。

本当に、世界観が素晴らしく分かりやすく、見ていて楽しい。

美術もしかり、普段からお世話になっている美術家さんのこだわりは

ついついニヤリとしてしまうような、やりたいことを先回りしてくれる

演出ブランを膨らましてくれるような遊び心、というか挑戦状を突きつけてくれたような盛り上げ方をしてくれました。

 

そして映像。

初めましての映像作家さん。

これまで観客としていくつも作品を拝見していますが

実際にチームとして関わってみると、そのフレキシブルさに驚嘆。

提案してくれる部分も多々あり、形になったものを見たときは

なんて演劇愛に溢れているんだろうと、一観客として見たいと奮い立たせてくれるものでした。

 

そして、この辺りから稽古が始まるのです。

 

今回、一つの目標がありました。

それは、「演劇作品」として徹底的に硬派に作ろうと。

シリアスで暗いストーリー展開と、照明や映像などのテクノロジーに頼り切らないアナログな演出効果。

詳しくは、これからBDやDVDで見ていただくであろう方のためにも控えておきますが

今回の装置転換やアナログ効果は、全て歌舞伎を参考にしたものです。

ハイテク化によって、様々な手法が手軽にできる中で

時代劇演劇としての重みが増すように試みたものが数多くありますが

これを数百年前には確立されていたんだなと思うと、先人たちの知恵には頭が下がります。

やりながら、改めて演劇を学びました。

 

そして、そのアナログ転換を精一杯やってくれた俳優たち。

かなり緻密で難しく、一歩間違えたら事故にもつながりかねない多数の段取りを

アンサンブルキャストが縦横無尽に真剣に取り組んでくれました。

 

時にはアクションやアクロバットで暴れまわり、引っ込んだかと思えば転換で走り回る。

紛れもなく彼らの運動量は作品ナンバーワンです。

縁の下の力持ちとなってくれただけでなく、その個性も舞台上で見せつけてくれました。

◆何事も真摯に取り組んでくれたイッチー（市川喬之）

◆いるだけで華やか、優雅に舞ってくれたイッコー（一洸）

◆キュートなルックスと、一所懸命さが愛おしいゴン（井手口拓也）

◆座組みのムードメーカー、天才肌のかけやん（掛川僚太）

◆後輩役や影アナなども快く挑んでくれた、万能男レン（小山蓮司）

◆次世代を担っていくであろう、男前アクション俳優カズキ（坂本和基）

◆大柄な身体から放たれる、キレとコクが印象的なブイヨン（仁遊宇）

◆アクションのまとめ役としても頑張ってくれた、ほっそー（細川晃弘）

◆寡黙で実直に全てに取り組む、サムライ気質のサコ（宮迫誠）

◆人間離れしたアクロバットで舞台に花を添えてくれたチカ（宮本親臣）

どうか皆さん、この機会に彼らの名前も覚えてやってくださいませ。

劇団シャイニングの公演は、彼らの運動量や誠実さによって成り立っていると言っても過言ではありません。

 

そしてオリジナルキャラ。

全てのメンバーが前向きで、リスペクトに溢れる座組みになったのは

この4人の、背中を見せつつも妥協なくキャラと向き合ってくれたからです。

 

◆この人には理想の上司を演じてもらいましたが、稽古場でも間違いなく理想の上司でした。常にあったかい目で見守ってくれたのが印象的かつ大感謝。

かねてから尊敬している業界の大先輩、才念役のくんじさん（平野勲人）

 

◆久々の再会となりましたが、この人が出ているシーンは絶対安心。

変わらずそう思わせてくれるだけでなく、さらに磨きがかかっていて興奮させてくれた本物の演劇人、羅刹役のねもっちゃん（根本正勝）

 

◆圧倒的な身体能力と演技力を兼ね備えた類い稀な存在。

期待値以上の力を発揮するので、あえて演技プランを委ねたら、期待以上のアイデアを提示してくれたクレイジー、信羅役のたいぞー（椎名鯛造）

 

◆役付きキャストで唯一初めましてだけど、とんでもないやつと出会えました。

将来性抜群の、本物の演劇バカ。まだまだ一緒に作品を作りたいと思わせてくれた

大羅役のじゅだい（白柏寿大）

 

彼らはこの先、あらゆる舞台で名プレイヤーとして活躍していくことでしょう。

また会えますように。

 

そして、ものすごい重圧の中、笑い飛ばして走り抜いてくれた座長たるメインキャスト4人。

 

◆朗らかさと暗さ、もっとも振り幅の多い難しい役どころ。

多分この方には一番細かいオーダーを出しました。

悩みなが�
��も、精神性・技術ともに最後まで成長しようと突き詰めようとしてくれて

大きくその歩みを踏み込んで、こだわり抜いてくれました。

君が音也衛門でよかったよ。音也衛門役のれんれん（小澤廉）

 

◆持ち前の華に甘んじるとこを一切せず、

とことんキャラクターの感情面を試行錯誤し、それでいて座組みを盛り上げてくれる人柄。あんなにカッコいいのに、普段は結構なイジラレに徹してくれているのです。

劇団シャイニング第1弾が笑って走り抜けられたのはこの人の功績が多大です。

真影役のマサ（和田雅成）

 

◆まさにご本人が翔ノ助そのもの。男気が溢れていて、それでいて面倒見がいい。

この人の、先回りして理解してくださる居住まいにどれだけ助けられたことか。

初対面はお互い駆け出しだったけど、今ではすっかり僕から相談することも。

若いながらも4人の中では最年長。頼もしい先輩であり、カリスマでした。

翔ノ助役のうえちゃん（植田圭輔）

 

◆メインキャストとしては初舞台。忠実に、そして誠実に挑んでくれました。

大きな評価をいただけたことは自分のことのように嬉しい。君の手柄だけどね。

君はセシル丸から、俳優として新しい人生をもらったよね。

これからはセシル丸に恩返しする番だよ。つまり、もっと活躍しなくちゃね。

セシル丸役、しょうじ（横井翔二郎）

 

業界を牽引すべく責任を背負った、

苦しくも恵まれた環境に置かれた彼らを育てていくのは、

多分僕たちスタッフではなく、お客様です。

厳しい目で応援してやってください。

 

そして本番。

照明・音響は数多くの作品づくりをともに過ごしてくれた絶対守護神。

そして殺陣やダンス、歌唱指導等の皆様は稽古の段階で安心をもたらしてくれた優れた方々。

 

そして何より、最後に出し惜しみしましたが

その全てを共有してくれて、先読みして動き回って舞台骨を支えてくださった

制作スタッフのみなさん。

 

ここまでダラダラ書き連ねましたが

何が言いたいかっていうと

演劇なんて、誰一人の力でもなし得ないってことです。

 

今回、ありがたいことに「脚本・演出」なんで恐れ多いクレジットを賜りましたが

その全てが人に支えられて、初めて成り立っているものです。

だからこそ、すべての方に感謝なのです。

 

わずか13ステージの公演ではありましたが、

そのステージ数だからこそ感じられる名残惜しさを存分に感じました。

関わる全ての人が楽しそうだった。

これが、「劇団」の持つ統一性なのかと。

 

あー、

なんか、劇団って心地いいなー。

 

「劇団」という肩書きの元、真剣に演劇づくりができました。

でも、それは

見届けてくださった観客オールスターズがいて初めて成り立つもの。

もう一度ど言います。

だからこそ、すべての方に感謝なのです。

 

余韻に浸ってはいられません。

千穐楽までは仲間でしたが、翌日からは座組全てのメンバーがライバルです。

才念先生もおっしゃっていましたが

「新しい1日は、新しい人生の始まり」です。

ライバルに落胆されるようなことをしないよう

そして、また会えるよう、笑って進み続けるのですよ。

 

つまり、振り返りはここまで。

全ての方に感謝しつつ、この先に再会できるよう精進します。

 

この度は、劇団シャイニングに御来場頂きありがとうございました。

また新しい世界でお会いできますように。

 

本当に、全ての方に感謝。

 

また

おいで。

JOKERTRAP