女に声を掛けるの中に含まれるモンスターペアレント的なイメージが私は苦手だ

女に声を掛けるの中に含まれるモンスターペアレント的なイメージが私は苦手だ

資本主義は何故女に声を掛けるを引き起こすか

 スパルタ婚活塾も、ついに最終講義を終えた。
 通常の恋愛本にはない、男の本音を必要以上にぶつけてきたつもりである。この講義で教えた恋愛理論を実践すれば、必ずや理想の男とゴールインすることができるだろう。

 さあ、講義は終わった。
 お前は今すぐに、理論の「実践」という新たなる旅路へと向かわねばならない。

 ――だが、その前に。
 最後に、少しだけ俺のわがままに付き合ってほしい。
 俺は、個人的に、どうしてもお前たちに伝えておきたいことがあるのだ。
 
 実を言うと「婚活」に関するノウハウをまとめるべきかどうか、数年前からずっと迷っていた。婚活は20代後半から30代後半の、しかも女性に限定される内容である。「もっと幅広い人が楽しめる本を」という考えがあり、俺は他の仕事に時間を割き続けていた。
ただ、そうした日々の中で、俺がどうしても婚活のノウハウを書かねばならないという使命感に駆られたのは、ある本がきっかけだった。

 「友がみな我よりえらく見える日は」上原隆著

 この本は、誰にも知られていない一般人を追ったルポルタージュの傑作であるが、その第2話に

 「容貌」

 というタイトルの話がある。
 
(以下、中略しつつ内容を引用)


 喫茶店で初めて会った時に、木村信子(46歳、仮名)はこういった。
 「こんな風に男の人と二人で話をするの15年ぶり。緊張してます」
 木村は男と恋愛をしたことがない。
 自分の外見が美しくないから男性の気が向かないと考えている。
 「ど近眼だし、出っ歯だし、あごが張ってるし、全然良くない」という。
 木村は20年近くひとりで暮している。 新宿区立図書館で本を借り、年間200冊以上本を読む。午前0時、ベッドに入って本を読む時間が木村は一番楽しいと言う。

 
彼女の家から大崎駅へ向かう道筋に、南雲医院という有名な美容整形外科の病院がある。
 18歳の時、彼女は母親と駅に向かって歩いていた。
 「あんた、お金出してあげるから、南雲さん行く?」母親が言った。
 木村は母親を見た。母の表情から冗談でいっているのではないことが分かった。
 そのとき自分がどう答えたかは覚えていない。ただ
 〈お母さんもやっぱり、私がブスだからかいわいそうだと思ってたんだ〉
 と考えたことだけはハッキリと記憶している。

 恋愛経験のない木村にも片想いの思い出ならある。
 19歳のときに、ひとりでハワイ旅行ツアーに参加した。そこで年下の男性と出会った。ハンサムだったし、話も楽しかった。〈なんて素敵な人なんだろう〉と思った。しかし、旅行から帰ってからは連絡もないし、会う機会もなかった。そこで、彼女は年に一回海外旅行をしておみやげを買い、それを口実に彼に連絡をとった。
 年に一度会う。それが8年間続いた。
 
 27になったときに、もう片想いはやめようと決心した。おみやげを持って会いに行くことをやめた。
 連絡をしなくなってから1年くらいたった頃、彼の方から電話があった。

 「会いたい」と彼は言った。

 「私、すっ飛んで行ったんです。で、会ったとたんに、彼が『実は……』って、私、もう舞い上がっていて、『実は……』っていわれたとたんに、『ううん、いわなくてもわかってる』っていっちゃったの。私はね『実は、ぼくも好きだ』っていうんだろうと思ったわけ。だって、私が好きな気持ちを向こうは知ってるでしょう」
 ところが、彼は「お金を貸してほしい」といったのだ。
 「私、ありったけの1万3000円、全部渡しちゃった。給料が4万8000円の時代だったから、私にとっては大金ですよ。彼は絶対私が断らないと思ってたんじゃないですか。自分のこと好きだから。『これだけしかないけど』って渡した。
 その時にね、喫茶店に入ってミルクティを頼んだんですよ。私あせっちゃって、もう、カッカッきてるから、ミルクティがきたとき、ポットに粉ミルクが入ってたの。で、ミルクだと思って入れちゃったら、それがチーズだったんですよ。粉のチーズってあるじゃないですか。スパゲッティなんかにかけるの。それがポットに入ってたんですよ。ミルクティっていったら、紅茶がきた時に一緒にミルクがこないから、これかなと思って入れちゃったの。バーッと入れちゃったんだけど、チーズだから溶けないわけ。浮いてんの全部。溶けないんですもの。上にポッカリ浮いちゃって。彼が見てるし、飲んじゃった。飲み込んじゃった。気持ち悪くて気持ち悪くて、ミルク、後から来たの。いま、思ってもすっごく恥ずかしい」


 ――この文章を読んで、何を感じるだろうか。
滑稽だと笑うかもしれないし、見たくないものを見せられ気分が悪くなった人もいるかもしれない。
 ただ、この本を近所のファミレスで読んでいた俺は、文字が読めなくなるくらい涙を流した。
 この木村という女性は、まさに俺だった。

 俺は講義の最初で、中学高校時代、女にまったく縁のない時間を過ごしたと書いた。その理由は、俺が女に声をかける勇気がなかったこともあるが、それ以上に、俺が女を遠ざけた理由がある。
 「醜形恐怖」と呼ばれる病がある。心理学者の町沢静夫が提唱した概念だが、まさに俺はこれだった。俺は中学2年の頃から「朝起きていると自分の顔がむくんで醜くなっている」ということを気にするあまり、女と話すことができなくなった。外を歩いているときはいつもうつむいて歩いた。
 「顔がむくむんです」
 何度も内科の門を叩いた。最終的には、心療内科への紹介状を書かれた。しかし、心療内科で出された利尿剤や漢方薬を飲んでも、俺の顔のむくみは変わらなかった。(ちなみに漢方薬を飲んだら、なぜか乳首が固くなった)。
 当然、美容整形も考えた。しかし、怖くてできなかった。そんなことをしたら周囲から後ろ指を指され、陰口を叩かれ、取り返しのつかないことになると思った。
 もし、あのまま俺の人生で何も起きなかったとしたら、俺は今もまだ、顔がむくむということを気にして、部屋の中で悶々としているのかもしれない。これは大げさではなく、本当にそう思う。
 だが、事件は起きた。
 浪人時代、たまたま入った街の電気屋で俺はあるパンフレットを見つけた。
そのパンフレットを持つ手が震えた。俺は自分の目を疑った。

 そこに載っていたのは、松下電工のリアルスウェットという名前の「個室サウナ」だった。

 「この発想は、なかった――」
 これさえあれば、俺は毎朝顔のむくみを
ることができる。そうすれば俺は新たな人生を、失われた青春を取り戻すことができる、そう考えた。
こうして俺は、東京の大学に進み、個室サウナというパートナーと共に、大学デビューすることを決意したのである。

 東京の大学に進学した俺は、下宿を探すときも、部屋の間取りや方角は一切気にせず、ただひたすらブレイカーの容量のみをチェックしていた。個室サウナは大量に電気を消費するので、20A(アンペア)以上の独立したスイッチが必要だったのだ。
下宿先に個室サウナが搬入されてきた日のことを今でも覚えている。
真っ二つに分かれた電話ボックスのような個室サウナを屈強な男たちが運んできた。そしてゆっくりと個室サウナが設置されていく様子を見て
「人生の問題はすべて解決した。これでやっと恋ができる」
そう考え、期待に胸を躍らせた。

 大学に入学し、すぐに一人の女の子を好きになった。
 まだ桜が散ったばかりの五月の始め、俺は大学の運動場の近くのベンチでその子に告白した。
 人生初の告白だった。
 緊張のあまり頭は朦朧とし、吐き気をもよおしながら、好きだという言葉を喉から絞り出した。
 結果、俺はフラれた。
 ショックだった。
 しかし、フラれたこともショックだったが、何よりショックだったことがある。
 それは、俺が告白をする日の朝、
 サウナ→水風呂→サウナ→水風呂→サウナ→水風呂→サウナ→水風呂→サウナ→水風呂→サウナ→水風呂→サウナ→水風呂→サウナ→水風呂サウナ→水風呂→サウナ→水風呂→サウナ→水風呂→サウナ→水風呂→サウナ→水風呂→サウナ→水風呂→サウナ→水風呂→サウナ→水風呂を2時間以上繰り返し、最高のコンディションで臨んだということだった。干からびた俺は、ほとんどスルメのような状態になっていた。
 こうして俺は気づいた。
 俺が女にモテないことと、俺の顔がむくむことは、無関係だったのである!
 (ちなみに、俺は合計で十数回しかサウナに入っておらず、俺の個室サウナは1回5万円、という超高級サウナに成り果てたのだった)
 しかし、往々にして「悩み」とはそういうものだと思う。
 「井の中の蛙」は、「周囲の世界を知らず自分を客観視できていない傲慢な人間」に対して使われる言葉だが、あの蛙はむしろ「悩む人間」のイメージに近い。
 自分で勝手に作り上げた世界観(井戸)の中で、人は、悩むのである。

 こうして、とてつもない間違いをしていたことを、身を持って痛感した俺は方向転換をせざるを得なくなった。人生の優先順位を恋愛に設定し、アルバイトやサークルを「女の子がたくさんいるか」「恋愛能力が鍛えられるか」のみで選び、受験勉強以上に恋愛勉強をすることを決意したのである。

 しかし、これは地獄の日々の始まりだった。

 水商売のアルバイトの面接を落ちるたびに「顔が悪いからではないか」と考え、イベントサークルの連中にデカい態度を取られると「カッコ良くないからナメられるんじゃないか」と疑心暗鬼に陥った。

 当時、俺は合コンが終わったあと、その日の自分の会話を全部大学ノートに書きだし、どこがダメだったか、どこをどうすべきだったか、必ず反省するようにしていたのだが、ある日、そのノートをつけているといつのまにかボロボロと涙が出て止まらなかったことがある。
どうして俺はこんなことをしなきゃいけないんだ。
もし良い顔に生まれついていたらこんな努力をする必要なんてないじゃないか。
自分のやっていることがあまりにもバカバカしくて涙が止まらなかった。
それ以外にもつらいことはたくさんあった。恋愛マニュアル本に「旅先から手紙を送ると非日常感が演出できる」と書いてあったので実行したところ数人から気持ち悪いということを言われた。「女をビシッと叱る男がモテる」と書いてあったので遅刻してきた女を叱ったらそのまま帰られた上に、その女の友達からも無視されるようになった。大学の文化祭でたくさんの女に声をかけ片っ端から電話していったら「ああ、水野くん覚えてる。結構カッコよかった人だよね?」と言われて(こんなこともあるもんだな!)天にも舞い上がらん気持ちで待ち合わせた新宿で「え? 水野くん?」と言われた。その女は他の男と俺を勘違いしていた。渋谷の宮益坂でぬいぐるみを使って女の子に声を掛けるということを試みたら、変な男たちに絡まれ、殴られ、道の端に転がっていた泥だらけになったムーミンのぬいぐるみを抱えて帰ったこともある。
こうした努力を1年間、365日休まず続けた。途中で心が折れそうになることも何度もあった。しかし
「もし大学四年間に限界まで努力してだめだったら、美容整形して海外に住もう」
そう決めてありとあらゆる努力をした。

 大学二年の春。
 生まれて初めての彼女ができた。
 最初見たとき「こんな女の子と付き合えたら死んでもいい」と思ったくらい理想といえる彼女だった。
 この子との話は前著に書いたがもう一度書かせてもらいたい。

付き合ってしばらくした頃、彼女が「TSUTAYAへ行きたい」と言った。
「君に似ている俳優がいるから探しに行きたい」
と言われたのだ。
俺は、からかわれているのかと思った。俺に似た俳優などいるはずがない。大学時代はアイススケートの清水宏保、高校時代はワハハ本舗の梅垣に似てると言われてきた男である。
しかし、TSUTATAで「あったよ」と言って彼女は映画のパッケージを持ってきた。そこに載っていたのは――レオナルド・ディカプリオだった。

俺は、笑った。
わざわざTSUTAYAに連れてきて舞い上がらせておいてという手の込んだギャグだったのだ!
しかし、ここで異変が起きた。
女に、ギャグを言っている様子がないのである。
真顔なのである。
俺は何度も確認した。「こんなことしても何も出てこないよ」と笑った。しかし、彼女は本気だった。本気でそう思っていたのだ。
それを知ったとき、俺は自分の立っている世界がぐらぐらと揺れる気がした。俺は新丸子のTSUTAYAで泣き崩れた。

 七年間、顔のことで悩まない日は一日も無かった。
 しかし、その七年間の苦しみが、彼女のたった一言で、「感動」に変わったのだ。
 
 この話を聞いて「そんなにうまくいくはずはない」と言う人もいるだろう。「男と女は違う」と言う人もいるかもしれない。
 だが、一つ、確実に言えることがある。

 悩みは、感動の種である。

 そして、悩みが深ければ深いほど、感動の種は大きく膨らんでいく。
 そしてその種が
花開いたとき、それは、悩みの少ない人間よりも遥かに、素晴らしい感動を経験することができるのだ。

 良い顔に生まれなかった。歌が歌えなかった。スポーツをするのが得意じゃなかった。女の子を前にして軽快なトークができなかった。自分には才能がなかった。何もなかった。
 
 だからこそ、感動できたのだ。

 何も与えられていないということは、感動の余地を与えられているということである。
それは、この現実における、偉大なる真実だ。
だから、おせっかいだと言われようと、ほっといてくれと言われようと、変な夢を見させないでくれと言われようとも、俺は、どうしても言わなければならない。苦しみや悩みの向こう側には、闇の深さに支えられたとてつもない感動が待っているということを。

 人生は、オセロゲームのようなものだと思う。
 人は生まれたとき、誰もが祝福の「白」を渡される。すべての人の人生は「白」の駒から始まる。
 しかし、そのあと、自分が恵まれてないことを知ったり、嫌なことを経験するとどんどん黒い駒が置かれていく

 ○●●●●●●●●●●●●●●●●……

 でも、人生のどこかで白を置くことができれば、それは、最後の最後でも良い。なんなら、死ぬ間際だって良い。それでも、最後に、白を置くことができれば
 黒は、全部白に変わる。
 なぜなら、その白は、
 苦しみや悩みがあったらからこそ置くことのできた白だから。

 その白は、すべての黒に支えられた白なのだ。

 これから新たなる旅路へと進むあなたには、苦しいことやつらいことが待ち受けているかもしれない。
 しかしそれでも、ぜひあなたの人生に白駒を――あなただけの白馬の王子を見つけて欲しい。
 そして、もしこの文章がそのきっかけとなるのなら、俺にとって最高の幸せである。

 それでは、
 最後まで読んでくれたあなたに。
 そして、この文章を書くきっかけとなった、すべての悩みに感謝します。

 水野愛也

 ※「ウケる日記」は、今後も毎週火曜日更新します。


「スパルタ婚活塾」が本になりました!


 「男からプロポーズを引き出す方法」など書籍版オリジナル理論も多数追加されています。よろしくお願いします!

女に声を掛けるシンドローム


プロローグ




「神様、もし願いが叶うとしたら・・・

アイツの笑顔をもう一度、見せて下さい・・・」

2001年、秋、ここは大阪ミナミの繁華街。只今午前1時。

夏も過ぎて少し肌寒い・・



「こら!!」



「学生がこんな時間に何をしているんだ!!」

と、男が若い女に近寄ってくる。

「えっ!!」

びっくりした表情で若い女が振り返ると、

ニヤっと少し微笑んで男が近づいてくる。

年齢は40過ぎぐらい、ビシッとしたスーツを着こなした紳士的な男が若い女に声を掛ける。

「こんな時間に学生がブラブラしていたらダメじゃないか。」

少し安心した表情で若い女が答える。

「おじさんこそこんな時間に何してるの?」

「あー俺!?」

「実は終電に乗り遅れちゃってね。帰れなくなってしまったんだよ。」

「君こそここで何してたの?」

「実は私も終電に乗り遅れちゃったの・・・」

お互い何の警戒心も無く普通に会話がつづく・・・

グウー

若い女のお腹が鳴る。

「もしかしてお腹減ってるの?」

「終電乗り遅れちゃったから・・・」

悪戯に若い女が微笑む。

「えっ!!」

「それって何か関係あるの?」

「実は俺もお腹減ってたんだ。何かご飯でも食べに行かない?」

「おごってあげるからさっ!」

と男が言うと、

「どうしよっかなー」

少しもったいぶった態度で若い女が答える。

「好きな物食べてもいいから。」

「本当!!なんでもいいの?」

うん、と頷く。



「ラーメンが食べたい!!」



「そんなのでいいの!?」

少し男が驚いた顔をする。

二人は少し歩き、目的のラーメン屋を見つけてそこに入る。

午前の2時前だというのに、けっこうお客さんが入っている。

「いらっしゃい!!!」



元気のいい若い男の声が店内に響きわたる。

「何名さまですか?」

二人と手でジェスチャーして、席に連れて行かれる。

二人とも腰を下ろして、メニューを見る。

周りはざわざわとウルサイ。

「何にする?」

「ラーメンと餃子!!」

とすぐに答える。

「おじさんは?」

と笑顔で聞いてくる。

「じゃー俺も同じで・・・」

男(しかしこの女は何を考えてるんだろう・・・)

(軽いつもりで声を掛けてみたんだが・・・

(こんなにうまくいくとは・・・)

男はよからぬ妄想の世界に入っている。

「・・じ・・さん!!」

「おじさんっ!!」

男は若い女の方を見る。

「おじさん話聞いてる!!」

「あ、ごめん、ごめん、」

「で、何だったかなー」

「だからー!おじさんって何やってる人なん?」

「あー俺?ただのサラリーマンだよ!!」

「君は学生?」

男(どう見ても高校生ぐらいにしかか見えないが、体つきはもう大人だな・・・)

「うん、中三!!」

「中学生かー!!家の娘と変わらなんなー」

「ふーん」と言いながらラーメンを食べている。

なんでもない話がつづく・・・

ラーメンも食べ終わり二人は店を出る。

もう時刻も午前3時。

「ご馳走様!!」

「これからどうするの?」

「おじさんとホテルに行く!!」

「えっ!!」

すこし慌てた様子で男が聞き返す。

「何て?」

「だからーホテルに行くんだって!!おじさんもその気だったんでしょ?」

「でも、私は高いよ!!」

と言って、すこし微笑む。

男(こいつは本気で言っているのか?しかしこんな話はめったにない)

「これでどうかなー!?」

男は手で3をつくる。

「えー!!」

少し不機嫌そうな顔になる。

「これだったらいいよ!!」

若い女は手を広げて5を作る。

少し男は考え込むが、もう気持ちは押さえ切れない。

「わ、わかった。」

「じゃ決まりね!!」

二人は夜の町に消えていく・・・

ピカッ!!

光が差し、一瞬目の前が明るくなる。

「んっ!?」



「な、何!?何だ・・・!?」

「えっ!!」



「何だったんだろうか!?」

「う・・・」

「うっ・・うそ・・・!?」

「何これ・・・!?」

「嘘だー!!」

男は膝から崩れ落ちる。

みんな大好き女に声を掛ける

中に入ると

入り口付近で
綺麗なお姉さんが出迎えてくれた。
 
「こんにちは」
「こ、こんにちは…」
「あ、この子僕のお客さんだから」
「かしこまりました」
私はそのお姉さんに会釈をすると
社長の後ろをついて奥へ入って行った。
オフィスは大きくはないけれど
清潔感があってとても綺麗だった。
応接スペースのような所に案内されると
「楽に座ってね~」
とソファに案内される。
先程の受付の女性が
お茶を持ってきてくれると
社長は
「ジャジャーーーン!」
と化粧箱を出してくる。
社長が開けた箱の中には
美味しそうなケーキが入っていた。
社長は 
 
「食べよう!
あ!君の分もあるから
後で食べてね~」
と受付の女性に声を掛ける。
「いつもありがとうございます~」
と女性は嬉しそうにお礼を言って
 
「では後でいただきますね。
ごゆっくりどうぞ」
と去って行った。
「よし
じゃあ食べながらお喋りしましょうか」
社長は丁寧にケーキを箱から出しながら
そう言って笑った。
気取らなくて
良い意味で社長らしくない社長で
私は益々魅力を感じる。
最初は社長の会社のことや
社長自身の話を色々と聞かせてくれた。


女に声を掛ける 関連ツイート

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