女に声を掛ける どこまで行ったら、未来だろう

女に声を掛ける どこまで行ったら、未来だろう

女に声を掛けるはやさしい

「ミスター慶応」に続き、「ミスター東大」がレイプで逮捕されました。

しかも今回、パクられた「ミスター東大」も「ミスター慶応」同様、グランプリではなく、ファイナリストの「なんちゃってミスター」です。SNSに自撮り画像を投稿する「ナルシシストぶり」も共通しています。

マンションに30代の女性を連れ込み、性的暴行を加えたとして、強制性交罪で5日、東京地検に起訴されたのは、東大経済学部3年の稲井大輝容疑者(24=東京都新宿区西新宿)。稲井容疑者は9月15日朝、自宅のタワーマンションに面識のない女性を連れ込み、犯行に及びました。同日、女性から通報があり、新宿署が逮捕し、その後、釈放されていたとのことです。

本人のものとみられるSNSなどによると、宮城県仙台市出身で駒場東邦高から1浪後、東大文科二類に入学、経済学部に進学し、広告研究会に所属していました。

「東大ブランド」を生かし、バラエティーをはじめ、テレビ番組に数多く出演。4年前、「初出演」したテレビ番組では、リポーターから「東大生なんだって?」と振られると「あ、どうもっス」「そうなんスよね」「世も末なんスよねぇ」「世も末なんスよねぇ」と繰り返し、「今、文科二類なので経済とか文学部とか、そっち系っスね」とアホ丸出しです。

別の番組では「毎日、過去問解く感じで女に声を掛ける。心理学を使って口説いていく。3人に1人は連絡先が聞ける」とドヤ顔で話し、携帯にはナンパで聞き出した3000人以上の女性の連絡先が入っていると、ナンパテクを自慢。カメラに向かって「自分は東大生なのに女の子にモテ過ぎて女性を選べないというのが悩みです」と、真顔で言っていました。

普段はマスク姿で、マスクを外して自撮りする際は口元をカメラで隠していますが、その理由について「口を出すとブサイクなんで。2ちゃんでは『カワハギ』って言われるから」と告白。

なるほど顔を横から見ると、口元だけが出っ張っているのが分かります。

稲井大輝容疑者は、1993年11月11日生まれの「底宿」です。

「底宿」は物欲が強く、欲しいと思ったものを手に入れる為ならば狡猾な手段に出ることも厭わず、それも人目を気にせずに堂々と、そして素早く射止める手腕を持っています。

計算高くワンマンなところがあるので、周りの人から反感を持たれたり、相手に対する不信行為から信用を失ったりと、余計な敵を作りがち。
また、意外に疑り深く、常に目配りを利かせていないと不安になる一面があるものの、生まれつきの愛想の良さもあって、むやみに人に警戒心を抱かせることはありません。

恋愛に対してとても情熱的な「底宿」

安定よりも刺激を求めるタイプなので、リスキーな恋愛に手を出してしまいがちです。

たいして好きでもない人に対してでも、無意識のうちに愛想を振りまいてしまうので、誤解を招いたり、トラブルに巻き込まれることが多いです。

自分の気持ちに対する一途さと、誰かを愛し抜こうとする意気込みは、とても大切なものです。

ただ、相手との一体感を求めるあまり、相手を精神的にも肉体的にも束縛するような羽目に追い込んでしまったり、必死に愛する自分を受け入れてもらおうと、激しく感情をぶつけてしまったりしては逆効果です。

その過熱ぶりが臨界点を超えてしまえば、痴情沙汰にもなりかねないような、危険な恋愛に陥りやすいと言えるでしょう。

一方的に思いを募らせるのではなく、感情と欲望のバランスをとるようにしてください。

稲井容疑者は昨年、「東大駒場祭」で店を出し、1日店長としてAV女優を招いて「マン汁コーラ」「母乳カルピス」「聖水オレンジ」「経血ブラッドオレンジ」を各300円で販売する模様をSNSにアップ。「ここで駒場祭委員会にブチ切れられ、商品名の変更を余儀なくされる」と書き込んでいました。

ユーチューブでは平然と「東大以下は下界の住民、稲井大輝です」と言い放つ。さらに実話ナックルズの昨年のインタビューでは「(経験人数は)600人とかですね。一生モテてたいですね。大学が今、3年生で5年目なんで、東京五輪が終わったら卒業しようかなって。それまで皆さんの税金使わせてもらって。ホント、自分、偏差値高過ぎで申し訳ないです」と言いたい放題でした。

今後の展開が気になります。

女に声を掛けるを買ってから悩む人は、買うまえに悩まない人です。

                                      
旅の到着はもう少し先にあって…
此処は、そこから目と鼻の先にある邸(やしき)
旅に疲れた家臣達の為に宴が行われ、気負いの若い家臣達が酒に酔いながら、次から次へと盃を空にした。
僕はその様子を岡田様の傍らで黙って見ていたが…
旅でひどく疲れた僕の体は重くて…
これ以上この場所に居られなくなって…
「体調がすぐれないので…先に部屋に戻っ…」
「あぁ…かまわないよ…誰か健を…」
岡田様が自分の近くにいた若い女中に声を掛けると
「慣れない邸(やしき)だ…健を部屋まで案内してやってくれ…」
そして僕は一人…
夕食の宴を早々に切り上げて部屋へと向かう事ができた。
邸の長い廊下を、僕の斜め前を歩く女中の手持ち行灯(あんどん)の光に導かれながら部屋へと向かった。
「はぁ…疲れた…」
流石に疲れた体から、ため息と一緒に出た言葉に前を歩く女中が
「大丈夫ですか?」
声を掛けてきた…
「何でも無いよ…大丈夫…です…」
僕は、僕の事を心配して声をかけてくれた若い“女中さん”に少し冷たく言葉を返した気がしてきて…
僕の前を腰を低く屈(かが)めて、注意深く足元を明るく照らしてくれる若い女中さんとの沈黙が気まづくなって
廊下を歩きながら…
「貴方はいつからこの邸の…奉公に上がってるの?」
「私は9才からこちらに奉公に上がっております…」
「僕もその頃に“能”を舞い始めたよ…」
年端の変わらない二人の会話は思いのほか…
先に進まず…
「年を聞いてもかまわない?」
女中は、少しハニカミながら…
「今年で16になります…」
「そっか…そうなんだ…僕と同じなんだね…」
年端(としは)のいかない歳の頃に奉公に出された女中と…
歳の変わらない僕は…
何故かお互いが、別々の道で一日一日を刻んで
戸惑いながら今を…
先へと進んでいた事に…
親近感を覚えて…
「お互いの道が良い方向に進む事を願いたいね…」
少しの沈黙ののち
「は…い…そうなることを願っていきます…」
二人の落ちついたトーンの会話に、少しだけ心の距離が縮まった様に感じていると…
それは一瞬だけで…
「健さま…お疲れとの事と、私なんかとの会話をするよりも早くお部屋へ…」
また二人の心の距離が広がって共に戻った。
僕は女中の後に続いて部屋へと案内されて…
無言のまま廊下を歩いていると、
「段差がありますので、足元に気を付けて下さい」
僕と年の変わらない女中が、僕へと小さな段差に気を使う…
「あ…ありがとう…」
“ガタンっ”
「ひゃっ」
正面に体を向き直した女中の足が滑り絡まって
体勢を崩しかけた女中の体を、僕は腕を伸ばして体で受け止めた。
「大丈夫?」
僕に気を回し過ぎてつまずいた自分を恥じて…
「すいません…すいません…申し訳ありません…」
何度も謝る女中に
「いいよ、気にしないで、ケガは無い?」
「はい…おかげ様で…あ…っ!」
二人を包み込む闇の深さに、
手持ちの行灯の灯が消えてることに気が付いた女中が、慌てて僕から体を離して
「すいません…すいません…ここで…お待ち下さい直ぐに灯を…」
何度も何度も謝るのを女中に、
「いいよ…そんなに謝らないで、それに灯を取りに行かなくてもいいから…」
「でも…もし…この暗闇で迷ってしまったら…」
「いくら…この広い御屋敷でも、流石にこの先を曲がればもう分かるから…一人で戻れます」
「でも…この闇で…つまずいたりでもしたら…それなら…私の肩に手を置いて…」
女中が自分の肩を僕へと差し出す姿に、
「ははっ…そこまで、男の僕が君にしてもらわなくても大丈夫ですよ、それに…ほら…」
薄暗い廊下の先にある、広い庭を僕は指差して…
「この先は外廊下だから…月の光が射し込んで廊下を照らしているから、もう一人で大丈夫ですよ…」
月の光が射し込んだ廊下へと女中の視線を向けさせて…
「でも…」
「君こそ…戻る時には足元に気を付けて…つまずいても僕はもう助けて上げられないからね」
薄暗い廊下での会話に、お互いの表情をくみ取ることも出来ないまま…
声のトーンだけで…
お互いの表情をイメージしながら話しをして…
僕は薄暗い暗闇の中で少し近付いて
「君と少しでも話
出来てよかったよ…“ありがとう”」
優しく女中に微笑みかけると
それを感じてか…
「私にそのような優しいお言葉…もったいないです…」
女中は、自分の頬が赤く染まったであろうと…
慌てて両手で隠しながら…
「し…失礼します…」
僕から逃げるように、そそくさと足早に来た廊下を戻って行く女中の背中を、僕は見送りながら
女中の赤く染めた頬さえも…
姿さえも…
足音さえも…
廊下の先の暗い闇に消えて行くのを眺めていた。
そして、
僕は一人になって…
月の光に導かれながら…
月光が射す方向へと一人で歩みを進めた。
※1気負い…自分こそはと意気込み、張り切る気持ち

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新聞小説 「ひこばえ」(7)  10/12(129)~10/30(147)
作:重松 清  画:川上 和生

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第六章 カロリーヌおじいちゃん 1~18
父が借りていた本を返却するため、和泉台ハイツから徒歩十分ほどの和泉台団地に向かう洋一郎。大家の川端久子さんが先導。
自分たちが昔暮らした団地に驚くほど似たその佇まい。

私設の図書館「和泉台文庫」の成り立ちについて説明する川端さん。住民同士の交流を目的として、有志の寄付により今では蔵書三千冊。
川端さんもここへ来るのは初めて。

高校生風の女性に声を掛けるとすぐやって来た。「田辺(娘)」の名札。
事情を説明する川端さんだが、ピンと来ていない。彼女は臨時の手伝いであり、もう一人に声をかけた。
その女性の名札には「田辺(母)」とあった。

娘は陽菜、母は麻美さんといった。創設当時からのスタッフ。
川端さんの説明に麻美さんは「石井さんが?」と返した。

週に一度は来ていたので父の事は良く知っていた。

登録後しばらくは、毎日の様に来て「カロリーヌ」の名を冠した児童本を全巻読破した。

「カロリーヌおじいちゃん」とは、いつも同じ席でその本を読んでいた父についたあだ名。
カロリーヌの名前に記憶があり、麻美さんが持って来た本を見て驚く洋一郎。家にもこの本のシリーズがあった。
元々は洋一郎が小学校に上がる時に買ってもらったものだが、姉の方が夢中になった。幼少期の大事な記憶。
貸し出し用にあったのは復刻版だが、たまたまあったオリジナルを見せた時、父は涙を流したという。
また、常連になった父に、イベントの朗読劇で子供を見送るおじいさんの役を頼み込んでやってもらったと話す麻美さん。

彼女にとっては「いい人」でしかない。

洋一郎は父と自分、母や姉との事を麻美さんに説明した。

家族を捨てた男。

驚いた麻美さんだが、思い出した様に、朗読劇の時、相手の子どもが姉弟の二人だったのがやり難かったと言われた話をした。
麻美さんのところで父が写った写真がないか探してもらったところ、武蔵野電鉄の広報誌「ムサQ」に掲載された和泉台文庫の記事に、後ろ姿ではあるが父の姿が写り込んでいた。
全体の佇まいに既視感があった。

その話を姉にした。話を聞くやいなや怒り出す姉。カロリーヌの本は、姉も自分の娘に復刻版を買って読ませていた。

すらすらと登場人物の名前が出て来る。だが今の父の話を聞いて、もう二度と読み返さないと言った姉。
その話は早々に切り上げられ、孫の遼星の話に入る姉。母への連絡を妻の夏子にさせた事を叱る。
だが自分が話した時に、父の事を隠しおおせる自信がなかった。姉からは絶対話してはダメと言われていた。
なおも食い下がる様に、父が「原爆句抄」を借りた時のいきさつ、麻美さんに話した尾崎放哉や山頭火の様なフラフラした生き方に惹かれる、といった話もしてみた。
「そんなのどうでもいい」とにべもなく断ずる姉。
母はもう八十過ぎ。長谷川のお義父さんと四十年近く連れ添って、今は血縁のない長男の家族と気兼ねしながら暮らしている。
姉が見て来た母の様々な苦労。泣いているところも、土下座して謝っているところも。その全ての出発点は「あのひと」なんだから。

父が残していた、携帯電話のアドレス帳や、カレンダーに残していた誕生日の事を話しても、無言で電話を切った姉。

その夜、帰宅した夏子に父の事を初めて話した。実の父親の話など、この三十年の付き合いの中で、数えるほどしかしていない。
子供や孫にやっかいな事を背負わさないのも私たちの務めだと言う夏子。
遺骨を手元に置いた方がいいという住職の話には「だめよ、そんなの」と一瞬での答え。

寝酒を飲みながら、和泉台文庫で借りて来た「カロリーヌとおともだち」のページをめくる。
姉と一緒に読むカロリーヌの本。母の姿の向こうにごろんと横になってタバコをふかしている父の姿。

懐かしさでまぶたの裏がじんわりと熱くなった。

感想
父が借りていた本を返しに行った「和泉台文庫」を巡る話。
洋一郎や姉にとって幼少期の重要な位置を占める「カロリーヌもの」の児童書。それを懐かしく読み返していた父の姿。
だが父にとってその思い出は悔恨の固まりでもある筈。

事実姉は、カロリーヌと父が繋がった事を知っただけで「もう二度と読み返さない」と激怒。
洋一郎が、ノー天気に懐かしがっているだけなのにもかなり違和感。

ただ、これを読んで思い出すのは重松の過去作「流星ワゴン」。

事故死して車ごと幽霊になった親子と共に、危篤の父の過去を巡る旅に出掛ける男の話。父の若い時の姿「チュウさん」を通して父が若い時に出会った人生の分岐点に立ち会う。

父が、一体どうして母と別れてしまう事になったかという、究明のナビゲーターとして洋一郎を設定し、架空ではない「実世界」の話として構築しようとしているのか?

ところで、「」は実在する絵本。
絵本ではあるけど、その筆致は子供こどもしておらず、細かく描き込まれた内容は、確かに部分ごと様々な物語を膨らませる事が出来る。


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