リアリティ、口コミのその評判やいかに!
そろそろリアリティが本気を出すようです
2009年のOVA作品
(元々はサンデーの応募者全員サービスの非売品DVDだったようです)
主題歌『Doing all right』(GARNET CROW)
980円で手に入るなら、私も絶対応募しただろなー(^^)この時は、将来的にOVAで復刻するなんて分かってなかっただろうし(笑)
【以下ネタバレあり!】
率直に言うと、コナンの『夢オチ』なわけなんですが、これがまたリアリティーがあってよく出来ていて…かつ、コナン(新一)が非常に可哀想になってくるお話…
コナン…風邪で学校を休む
蘭が家を出る直前まで看病してくれるが、園子が家まで迎えに来て、後ろ髪引かれる気持ちで家を出る蘭。
ベランダから蘭と園子の後ろ姿を見送りながら…その一歩後ろに制服姿のかつての自分(新一)の幻を見るコナン
『高校かぁ…ひょっとしたらこのままもう元の姿に戻れねぇんじゃ…』
(いけねぇいけねぇ、体調が悪いせいかネガティブ思考になってやがる…)
早いとこ風邪を治すべくおとなしく寝ていたコナンだったが、哀から電話がかかってくる
「寝てた?風邪ひいたんですって?」
ちょうど良いからアポトキシン4869の解毒剤の新たな試作品が出来たので、試してみないかという提案…
迷わずその誘いに乗るコナン!
熱あるのに猛ダッシュしてるし…(笑)
普段なら絶対そんなことしないハズなのに…阿笠博士の家に行く前に自分の家(工藤邸)に立ち寄り帝丹高校の制服を取ってくる。
どうやら朝見た自分の幻に捕らわれ、どうしても学校に行きたい模様。工藤 新一はまだ表舞台に出ちゃいけない存在なのにねぇ…。
当然哀にも「バカね…そんなことして噂になったらどうするつもり?」と呆れられるし、38.7℃もある熱を心配されるが、どうしても新一の姿に戻って学校に行きたいコナンは聞く耳を持たず、トイレに駆け込み解毒剤を飲む!
【ここからコナンの夢】
元の姿に戻りご機嫌で学校に向かう新一、自分の家の庭に植えてある木に気付き
(うちの木…こんなに高かったっけー?コナンでいるときと見る角度が違うせいかなぁ…)
と思いつつ学校へ。
そこでいくつもの奇妙な出来事が…
*自分の下駄箱に靴がない
*よく知ってる先生(ゴリラ)がしばらく見ない間にだいぶ老けている
*クラスメートをビックリさせようと2‐Bの教室に行ったのに誰も驚かない(しかも知らない生徒ばかり!)
わけが分からない新一はとりあえず蘭の姿を探そうと…空手部の部室を訪ねるがそこも施錠されている…
すると空手部部室の左隣に『探偵クラブ』という見知らぬ部の部室を見つける…
そこには高校生に成長した元太、光彦、歩美の3人が!
この3人の姿が【劇場版 名探偵コナン 天国へのカウントダウン】の中に出てきた『10年後の自分の顔を予測して映し出すアトラクション』で出された姿そのものなんですよね(^^)あの場面をヒントにして生まれたストーリーなのかな?
▲天国へのカウントダウンより
全く変わらない阿笠博士に少年探偵団3名、右下は園子
何の違和感もなく新一に話しかけてくる3人。そして…『新一』ではなく『コナン』と呼ばれる自分…。
「あれ?コナンくん…なんか変。」と歩美に言われ、胸ポケットに入ってたメガネをかけさせられる新一…
「やっぱり…その方がコナンくんらしいよ。」
いや、歩美ちゃん!それはいかん!メガネかけてない方がイケメンに決まってるじゃんよー(゜ロ゜)(笑)
わけが分からず立ち尽くす新一に
「ちょっと…邪魔なんだけど…」
と、声をかけて背後から現れたのは、帝丹高校の制服に身を包んだ哀!
『灰原ならきっと分かるハズだ!』と思い、強引に哀を連れ出す新一…
「一体どうなってるんだ?俺は工藤 新一のハズなのになんでコナンのまんまなんだ?」
そこで、哀から聞かされたのは驚愕の事実…
「あなたの言っている意味…よく分からないけど…この10年のことを聞きたいのなら教えてあげるわ…
例の組織とは決着がつかないまま、私たちは中学、高校と進んできたわ…
その間あなたは…私の作ったアポトキシン4869の解毒剤で何度か元の姿に戻ったけれど、いつしか耐性が出来てしまって…この5年程は…全く戻れないでいる」
「なんか相当ショック受けてるみたいね。あなた…昼休みの間に記憶喪失にでもなったの?
午後の授業が始まるけれど…帰って休んだ方がいいんじゃない…?」
そう言い放って校舎に戻る哀。
その事実を受け入れられない新一。
哀ちゃん、相変わらずクールすぎる(/´△`\)流石にこれは新一可哀想!
呆然としながら、居候を続けているだろう毛利探偵事務所に帰ろうとする新一…
するとSTUDIO AQUAのオーロラビジョンに、国民的ヒーローとなった服部 平次のインタビューの様子が映し出される!
今や【浪花の名探偵…別名浪花の色男】らしい(笑)
かつて【西の名探偵 服部 平次】【東の名探偵 工藤 新一】と並び称されて居たことなどまるで無かったかのように…平次だけがヒーローになっているこの世界…
もう誰も工藤 新一を覚えてない…世界
哀ちゃんから聞かされたショッキングな事実の後に、この場面ですから…
これは相当相当キツいですよ…新一には。・゜゜(ノД`)
毛利探偵事務所には、昼間から飲んだくれる小五郎のおっちゃんとOLになった園子…
そして、園子から聞かされた【蘭の結婚】
もう私観てて辛かったです(ノ_<。)
2年前から新出先生にプロポーズを受けていたけれど、新一の帰りを待ち続けてずっと断っていた蘭…
だけど、けじめをつけるために今夜、新一との想い出の場所に一人で行くとのこと!
「それって何処だ?園子……ねぇちゃん」
「そんなこと知らないわよ…」
園子は10年経っても園子でした(笑)
走り出す新一!
私、想い出の場所って聞いて…最初トロピカルランドが浮かびましたが…蘭にとってはそれ以来新一が姿を消してしまったデートらしいデートも出来なかった場所だからあまり良い想い出ではないかー(..)
東都タワー、トロピカルランド、米花センタービル展望レストラン…どこを駆け巡っても蘭は見付からず…
最後、暗闇の工藤邸の本棚の前で蘭を見つける新一…
電気をつけようとすると…
「つけないで……
泣いてる顔…
コナンくんに見られたくないから…」
と蘭。
「ここには…新一との想い出がいっぱい詰まってるの…」
泣きながら微笑ん
振り返る蘭…
「結婚…するの?
新出先生と…。
ダメだよっ!結婚しちゃ!」
新一なのに、しゃべり方が蘭ねえちゃんに対するコナンのしゃべりなんですよね…
だから何だか違和感ありまくりだったのか…
「どうして…?」
「お、俺が…困るからっ……
俺がっ!工藤 新一だからっ…!
だからっ!結婚するなっ!」
メガネを外す新一…
「高校生になったら…本当そっくりになったね。」
「だからっ!そっくりとかじゃなくて!」
必死で分かって貰おうとする新一だけど、蘭には届かない。
「ありがとう。私を元気づけるためにそんなこと言ってくれて…」
新一が手に持っていたメガネを再び新一の顔にかけて…
「でも…今ので踏ん切りがついたわ…
10年…………待ったんだもん…
もう10年…待っても良いよね?
明日…新出先生に断ってこなきゃ…」
そう言って微笑む蘭…(ノ_<。)
でも、蘭ちゃん、もう10年経ったら37歳だよー。・゜゜(ノД`)
(既に原作では20年経ってるんだけどね…)
「蘭!俺っ…本当…」
ここでいつもの解毒剤が切れる時に起こる発作が起き…
【夢オチ終了!!!】
元の姿には戻れたけれど…熱が高過ぎたせいかそのままうなされて幻覚…というか悪夢を見ていたらしい…
エンドロールは幸せな新一と蘭ちゃんのツーショット尽くしで良かったけど…
さすがに新一が可哀想で、蘭ちゃんも可哀想で切なすぎた作品でした…(ノ_<。)
マジ笑えない…(ノ_<。)
新一はテンパってるからしょーがないんだけど、全然いつもの新一らしくなくて、勝平ボイス(山口 勝平)で喋ってるのに全然カッコ良く感じませんでした…
あと、コナンはともかく、新一にメガネは似合わないんだよね(・ε・` )
設定だから仕方ないんですけど(笑)
新一としては、自分が工藤 新一なのか江戸川 コナンなのか、どっちが自分なのか最早分からなくなっちゃって…
コナンとしては少年探偵団のみんなに囲まれて…しっかり居場所はあるんだけれど、蘭ちゃんの前では新一でなくちゃいけない。
蘭ちゃんは蘭ちゃんで…
高校生になったコナンがかつての新一と瓜二つだから(当たり前ですが)、きっとドキッとしちゃうことは絶対あるハズ…
でも、コナンは新一ではないから、コナンにはコナンで居て欲しくてもう一度メガネをかけさせたんでしょうかね…
どうか原作ではこんな結末になりませんようにー。・゜゜(ノД`)
絶対絶対蘭ちゃんと同い年の新一に戻れますようにー。・゜゜(ノД`)
そう強く思った一作でありました。
長々と失礼致しましたm(_ _)m