咄嗟 あなたと、コンビに、Family Mart
出立前日
「イムジャ、今日は天門に行きませんか」
「え?」
「一度この地を離れれば、そう易々とこの地を訪れることはできなくなります。ゆえに」
「私は……行かないわ。あそこはあなたと引き離された場所だもの」
「イムジャ……ですが私は、イムジャのご両親に挨拶がしたいのです。イムジャをこの地に留める詫びと、イムジャを生涯の伴侶にする許しを得たいのです」
「……わかったわ」
ヨンとウンスはヨンの愛馬チュホンに揺られ、天門を訪れた。
急な坂に差し掛かった所にチュホンを止め、ウンスを抱えて下ろす。
険しい山道をウンスの手を取り進むと石像と石造りの祭壇が見えてきた。
そこは何の変哲もない景色が広がっていた。
天穴は開いていない。
石造りの祭壇の前まで来ると、ヨンはその祭壇に向かって頭を下げた。
御父上、御母上。
私は高麗の武士、チェ・ヨンと申します。
大切な娘御を攫い、必ずお帰しすると約束したにもかかわらず
この地に留めてしまうことお詫び申し上げます。
許せとは申しませぬ。恨んでくださって結構。
それでも、それでも、この方に傍にいて欲しい、ともに我が人生を歩んで欲しいと願ってやみませぬ。
御父上、御母上の分まで、というのは厚かましいやもしれぬ。
されど我が生涯をかけて、全身全霊をかけてこの方を守り慈むとお誓い申し上げる。
しばらく頭を下げているヨンを見て、ウンスもそれに倣った。
お父さん、お母さん、紹介するわね。
この人はチェ・ヨンさん。
私の大切な人よ。
世界で一番、ううん言葉では言い尽くせないくらいこの人を愛してるの。
だから私はこの地に残ります。
この人とこの高麗で幸せになるわ。
だから見守っててね。
その時、激しい風が突如周囲に吹き荒れた。
余りの勢いにウンスが短く悲鳴をあげる。
ヨンは咄嗟にウンスを抱き寄せ、離れぬようにと強く抱きしめた。
次の瞬間、眩い光が二人を包んだ。
激しい風が止み、ウンスが恐る恐る目を開ける。
「ウンスなの!?」
「え?お母さん?お父さんも!?どうしてここに?」
そこには懐かしい両親の姿があった。
「それはこっちのセリフよ!今までどこにいたの?ずっと探してたのよ!奉恩寺であなたが消えたって情報があったからこうやって……」
ウンスが後ろを振り向くと、奉恩寺の見慣れた石像が佇んでいた。
「変な男に拉致されたって聞いたけど大丈夫だったの?それにその格好は何?時代劇の格好みたいだけど。まさか、映画とかドラマの撮影のエキストラに参加して連絡がつかなかったとか、そういうわけじゃないでしょうね!」
「違うわよ。あのね、聞いて!理解もしてもらえないと思うけど、私は今から660年前の世界にいたの」
「あなた、何を言ってるの?」
「私にも詳しいことはわからない。けどあの光がタイムマシンのような働きをしてるみたいなの」
そう言ってウンスは後ろの光を指さした。
ウンスの両親はウンスが指さした方を見た。
確かに何の変哲もない石像が突然光ったと思ったら、そこにウンスは現れた。
にわかに信じられないが。
「確か私はいたの。660年前の高麗時代に。お父さんもお母さんもこの人が誰か聞いたら驚くわよ」
そこで初めてウンスの両親はウンスに寄り添って立っている男を見る。
「あなたは?」
「私は高麗の武士、チェ・ヨンと申します」
「高麗?チェ・ヨン?……歴史に出てくるあのチェ・ヨン将軍?」
「そうよ」
まさか、とウンスの両親は信じられないといった表情でヨンを見ている。
そりゃあそうだろう。
「私だって最初は信じられなかったわ。でもね、本当なの。ううん、信じる信じないは今はどうでもいいわ。大事なのは、私がこの人を愛してるってこと。そしてこの人も私を愛してくれてる」
ウンスはヨンを見た。
ヨンもウンスを見てから、それからウンスの両親へと視線を移した。
「御父上、御母上が大切に慈しみ育てられた娘御を攫ったこと心よりお詫び申し上げる。許されぬことと承知の上、それでも娘御を我が妻に迎えたく、お許し願いたい」
ウンスの両親は突然のことに顔を見合わせた。
「この方を泣かせることも怒らせることもたくさんあるかもしれませぬ。それでもこの方が笑って暮らせるようお二人の分まで慈しみ大切にする。高麗の武士、チェ・ヨンの名に懸けて、この命の続く限り、我が力のすべてをもって必ずお守りいたしますゆえ、どうか」
そう言って頭を深く下げるヨン。
まだ事の次第を呑み込めず戸惑う両親にウンスは笑いかけた。
「ふふ、いい男でしょ?いつも私を守ってくれるのよ。私、この人と一緒に生きていきたい。ううん、もう決めたの。一生この人のそばに居るって。何と引き換えにしてもこの人を守りたい、一緒にいたいって、初めて思えた人なの。だからこの人の元へ行くことを許してほしい。もう会えなくなるかもしれないけど」
「もう会えなくなるって、どういうことなの?」
「言ったでしょ。私がいたのは660年前の世界。そこがこの人の生きる世界のなの。私はその世界で生きていくわ」
その時、天門が大きく光った。
全員がそちらに目を向ける。
すると天穴の光はみるみるうちに小さく弱くなっていく。
「イムジャ」
「お父さん、お母さん。親不孝な娘でごめんなさい、いつも好き勝手して……言うこと、きかないで……我儘ばかり言って……っ」
言ってるうちにウンスの目からは次々と涙が溢れ、言葉は嗚咽に変わっていく。
そんなウンスの肩をヨンが支えるように抱き寄せる。
「でもね。私この人と一緒じゃないと幸せになれない。この人がいないと生きていけない。だから……っ」
「ウンス」
今まで一言も話さなかったウンスの父親が、ぽつりと娘の名前を呼んだ。
「ウンスは……娘は……」
ウンスの父がヨンを見据えた。
ヨンもその視線をしっかりと受け止めた。
「気が強くて、わがままで、がさつで、頑なで」
「……はい、存じております」
「ちょっと!」
「それでも優しい子だ。肩肘を張っているが、本当は寂しがり屋で甘えん坊で、……可愛い娘、なんだ……」
言葉に詰まるウンス父。
「お父
ん……」
そんな父親を見て、ウンスの瞳からはさらに涙が溢れた。
「男運がなくて心配していたけれど、まさかこんな素敵な人を見つけてくるなんて、さすが私たちの娘だわ。ね、お父さん。チェ・ヨンさん、大事にしてやってくださいね」
「娘をよろしく頼む」
「はい。この命にかえても」
「お父さん!お母さん!」
ウンスは両親に抱きついた。
「勝手なことばかりしてごめん。でも後悔は絶対しないわ。この人と世界で一番幸せになる。今までありがとう」
天穴の光が弱くなっていく。
ウンスは両親から離れ、ヨンとともに天穴に向かう。
最後にウンスが後ろを振り返る。
しっかり焼き付けたいのに、涙で両親の顔が見えない。
「ウンス、幸せになるのよ!」
「うん…!」
「元気でな」
「お父さん、お母さんも!元気で、長生きしてね!」
ヨンは最後にウンスの両親に深くお辞儀をする。
そして顔をあげ、ウンスの手をしっかり握る。
ウンスもその手を握り返して、二人は光の中へ歩みを進めた。
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今回のウンスが両親に別れの挨拶をするのと
ヨンがウンスの両親に結婚の許しをもらう場面は
二次を書こうと決めた時から絶対に入れたいと思っていたお話しでした。
ウンスが両親のことを思って心に影を落とす。
そんなウンスを見てヨンが罪悪感を感じるという、
暗いもやもやを残したくないという私の願望です。
これまでもヨンは、ウンスをこの地に留めてしまって申し訳ない
という思いをたくさんしてきているでしょうから、
それを断ち切りたくてこういう形になりました。
もちろん、ウンスが両親のことを思い出すことはこれからも先あるでしょう。
故郷を懐かしむ思いは誰にでもあります。
けど寂しくなった時はヨンに思いっきり甘えて、
ヨンは大きな愛でウンスを包んでほしいと思います(*´ω`*)
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咄嗟 にんげん、岩田のつもりです。
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障子の隙間から射し込んでくる眩しい光に意識が覚醒へと促される。
不思議なほど心地よいまどろみの中を揺蕩ったあと、瞼を照らす光に導かれてウンスはゆっくりと目を開いていく。
まず視界に入ってきたのは見慣れない天井だった。
「ん……」
首だけを起こして部屋の中を見回してみる。
見覚えのない部屋。
ここは……?
昨日の記憶をぼんやりと手繰り寄せる。
開京に戻ってきて、王様と王妃様と叔母様に会って。
それからあの人の屋敷に連れてきてもらって……。
……。
……。
……!!
それ以降の記憶が鮮明に蘇り、ウンスは赤面して布団を被った。
性急に求められて、何度も身体を繋げて。
あの人から与えられる熱と快楽に酔って。
何度高みに昇ったかわからない。
激しいながらも私に触れるあの人の手は優しくて。
私を見る瞳には愛情が溢れてて。
幸せだった。ものすごく。
でも最後の方は全く記憶がない。
寝たというよりも気を失ったと言った方が近いのか、気が付けば今という次第。
あれからどのくらい経ったのだろう?
ウンスは布団から顔を出して窓の方を見た。
昨日お屋敷に着いたのは夕方頃だった。
今はだいぶ日が高い気がする。
今何時?
ウンスは気怠い身体をなんとか起こした。
未だに残る下腹部の違和感。
なんだか、ヨンがまだ中にいるみたい……
そんなことを思いながら、ふと自分の身体を見下ろす。
いつの間に着せられたのか、きちんと夜着を纏っている。
それに身体も綺麗だし、べたつきも感じない。
あの人が清めてくれたのよね?
ありがたいけど、なんだか複雑な気分だわ。
そりゃあ既に全部見られちゃってるけどやっぱり恥ずかしい。
それに布団も綺麗なものに変わってる?
あんなに激しかったんだからもっと乱れててもいいはずよね。
それにシーツだって。
きっと、いろいろ……ひどい状態だったはずなのに。
今は清潔な布団に包まれている。
本当にまめよね、こういうところ。
それであの人はどこに行ったのかしら?
顔洗いたい。
トイレにも行きたい。
それにお腹も減ったわ。
とウンスが考えていると部屋の戸が開いた。
「お目覚めですか?」
既に身支度を済ませているヨンが、手にウンスの着替えらしきものを持って、部屋に入ってきた。
「身体は大事ないですか?」
「……うん」
何度か身体を重ねているのに、今日はなんだか一段と気恥ずかしい。
ウンスはヨンの顔が見られずに俯いた。
それを見たヨンは別の意味に受け取ったようで、どこか具合が?と心配そうにウンスの顔を覗き込んできた。
「え、違うの……」
「ですが……昨日は加減ができず、無理をさせました」
「え、ああ……うん、大丈夫。私も……その、夢中になちゃって……嫌じゃなかったし……」
「イムジャ」
「やだ、私ったら何言ってるかしら。もう恥ずかしいじゃないっ」
と、ウンスはヨンの胸を叩いた。
「それより今何時?」
「ちょうど午時になる頃です」
「午時って……確かお昼だったわよね」
「はい」
どうりでお腹も減るわけよね。それに喉も乾いたわ。
でもそれより先に。
「あの、トイレ……じゃなくて厠に行きたいんだけど。それに顔も洗いたいわ」
「着替えをお持ちしました。着替えたらご案内します」
ウンスは着替えようと起き上がろうとした瞬間。
足に力が入らず、ぐらりとその場に崩れ落ちそうになった。
ヨンが咄嗟にウンスの体を支える。
「イムジャ!どうされたのです?やはり具合が?」
「違う、そうじゃなくて。足に、力が入らなくて」
「え?」
その後もどうにか立ち上がろうとするが、ふらつきヨンに支えてもらう始末。
ようやく立ち上がり、なんとか着替えて歩けるようになったのは半刻も経ってからだった。
無事に厠を済ませ、顔を洗ったウンスがすっきりした気分で、屋敷の中をヨンの後について歩いていると。
今度はついに堪えきれなくなったウンスの腹の虫が盛大に鳴いた。
ウンスはちらと前を歩くヨンの背中を見た。
聞こえちゃった……わよね?
何も言って来ないけど、背中がプルプルしてるもの。
なによ、失礼しちゃうわね。
食欲は人間の3大欲求の1つなんだから!
「しょうがないでしょ!昨日から何も食べてないんだもの。誰かさんのせいで」
「では昼飯にしましょう」
そう言って通されたのは居間と思われる部屋。
大きな卓と椅子が置いてあり、卓の上には料理が並んでいた。
そこでこの母屋を管理している使用人夫婦を紹介された。
使用人は他にもいるみたいだけど、この母屋を取り仕切っているのはこのご夫婦で、旦那さんはスンホさん、奥さんはミンスさんと名乗った。
ちょうどウンスの両親くらいの年代の夫婦だった。
「奥様。お初にお目にかかります。こちらの母屋をお世話させていただいております。何かございましたら何なりとお申し付けくださいませ」
「あ、はい。ユ・ウンスです。これからよろしくお願いします」
そう言って頭を下げたら、夫婦は珍しいものを見るような目でこちらを見てきた。
そして夫婦で顔を見合わせた後、短い退室の挨拶を述べて部屋を出て行った。
「私何か変なこと言った?」
「いえ、イムジャはそのままでおってください」
「?」
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ついに始まりました(?)二人の日常篇。
これから二人がどんな日常を送っていくのか見守っていただければと思います(*´ω`*)
そして婚儀の準備もちょっとずつ進めていければなぁと思っております!
てか、もうサブタイトルみたいなやつ止めていいかな?
ネタ切れ感半端ないというか
やっぱり何も考えずに始めるのはよくないね( ;∀;)
咄嗟 おとな。 but カワイイ。
ありました
そして 更に奥へ進むと 五石仏がお祀りされてます
供用の遊具があったりもして きっと地域の皆さんに 親しく愛されている神社さん なのだろうなぁ
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いつもは教室の一番後ろの席で机の上に足投げ出して帽子顔に乗せてグースカピーって寝てるだけなのにいざ何かあってクラスメイトの美女が危ないシチュエーションになると咄嗟に庇って漏れなく惚れさせるやつ