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咄嗟のことならなんでも情報局。お探しの人集まれー♪
最終回後半でも気を抜いたら、魂ごと持ってかれます。ホントに怖いドラマです!
2分割してます。
■ 第16話(2)
死神が、カードを受け取っている。
年齢が7歳・・・それも数枚分。
「どうやら、子供たちのスクールバスが事故にあうようです」
後輩死神が説明する。
45歳男性のカードも手元に。
「こっちは、ドライバーみたいですね」
「これこそが、自分への罰のように思えてならない」
後輩死神が席を外した時、死神の前で、ウンタクの運転する車が停まった。
「アジョシ・・・」
ウンタクに手を振られ、振り返す死神。
特に会話も交わさず、発進するウンタク。
「先輩、本部から連絡が入りました。今日、受け取ったカードは破棄しろとのことです。子供たちの運命が変更されました。」
「そうか・・・」
どことなく、ホッとする2人。
「でも、なぜ変わったんでしょうか?」
それを聞き、ふと、いましがた、通り過ぎたウンタクの車が気になる死神。
「名簿によってではない、別の死の理由・・・」
「名簿がなくても死ぬと言うことですか?どういうことですか?」
死神の顔を見る限り、既に疑念ではなく、確信に変わっているようなんだけど。
「死は予測不可能だ」
運転中に、シンからの電話を受けるウンタク。
「今どこだ。外の世界は怖いんだぞ。何時かわかってるのか?」
「4時でしょ。打ち合わせに行くところなの。あ、ちょっと待って。まず右折するから」
その時、坂の上に停まっていたトラックのサイドブレーキが外れ、少しずつ進み始める。
右折しようと停止線で、子供たちが渡り切るのを待っているウンタク。
無事に渡った子供たちがスクールバスの乗り込もうとしている。
スピードを上げて、交差点に向かってくるトラック。
「おい、どうした?ウンタク?」
「あの幼稚園バス・・・このままだと・・・」
このまま自分の車が進んでしまえば、暴走トラックが幼稚園バスに突っ込むのは明らかだと気づくウンタク。
「なにか言ったか? どうかしたのか?」
シンと電話がつながったままのウンタク。
「どうにかなりそう、どうするつもりよ?」
行き過ぎようとアクセルを踏もうとし、それでも、その場に踏みとどまるウンタク。
左から迫ってくるトラック。
考えてみれば、その日は完璧な一日だった
彼の腕の中で目覚め、
目玉焼きも綺麗に焼けて、番組も完璧だった
全てが完璧に、この瞬間へ私をもたらしたのだ
そのためにも 遅れることはできなかったのだ
シンの手元から、ワイングラスがすべり落ちる。
「もしもし、ウンタク? どこだ?」
たとえ、一秒でも遅くなることはできなかった
これが私の運命だったのだ
夜、寝る前のシンの言葉を思い出すウンタク。
「おやすみ、愛してるよ」
「私もよ・・・」
うそ~~~~~~~~!
警察が事故現場に到着し、人々が遠巻きにみている。
「人間の犠牲心は、神も予測できないものだ。彼の計画ではなかったんだ。それは人間によってのみが為す、咄嗟の判断と選択だからだ。それは人間だけができる選択なのだ。」
必死に涙をこらえている死神。
死神の重い言葉に俯きながら、手元のカードを見る後輩死神。
カードにはウンタクの名前がはっきりと浮かび上がっていた。
「カードを遅れて受け取りました」
「彼女は、神の意地悪な問いかけに、悲しい答えを出したのだ。その他漏洩者・・・」
事故後の様子を少し離れたところから、見ているウンタク(の魂)。
スクールバスの子供たちが無事だったことを見届け、微かに微笑む。
そんなウンタクに近寄る死神。
生年月日で、本人かどうかを確認され、頷くウンタク。
「自分に問いかけた時には、もう既にしてしまっていたの。本当に怖かったのよ、アジョシ」
すぐさま、この死亡事故のニュースは報道され、見ている人の中には、大勢の命を救ったウンタクを天使だと称する人も。
「ここが直符使者アジョシの職場なのね?とても素敵だわ。」
ま、普通の人間には入れない場所だものね。
「アジョシ、私、興味があって聞きたかったんだけど、人間には四つの生があるんでしょ。私は何番目の生なの?死んだ人にも言っちゃだめなの?」
「お前は、はじめての生だ」
「よかった・・・。あと、まだ3つ残ってるのね」
その時、飛び込んでくるシン。
ゆっくりと、ウンタクに近づいてくる。
「茶をいれてくる。二人で話せ」と、席を立つ死神。
涙をこえらきれないシンの髪を優しくなでるウンタク。
「私が前に言ったこと、覚えてます?残された人は、その命が尽きるまで懸命に生きなければならない。時々泣いても、たくさん笑って、しっかり生きないと。これが、与えてもらった愛への礼儀なの」
何も言えず、抱きしめるシン。
「どうやって、そんなことが・・・。こんなこと、どうすればいいんだ?」
「ごめんなさい、本当にごめんなさい」
声をあげて泣くシン。
「私を見て。あなたの顔をよく見せて。ね?アジョシ、私の願いを一つか
えてくれる?あまり、長く悲しまないで。私たちはまた、会えるの。だから、あまり雨を降らしたりせずに、待ってて。でないと、みんなが困っちゃうから」
「一つじゃなくて、三つもしたな。お前無しでどうやって生きていけるんだ?」
「少しの間だけよ。約束する。今度は、私があなたに会いに行くから。私があなたを探し出すから。次の人生では、あなたの側でずっと一緒に、長生きできるように生まれ変わるから。神様にそれだけは必死で頼んでみるから」
以前のシンの言葉に呼応するウンタク。
お茶を差し出す死神。
「みんながいなくなってしまった後も、この人のことをお願いします」
頷く死神。
「記憶を消すお茶だ」
首をふるウンタク。
「お茶はいただきません」
ウンタクの答えに、再び、頷く死神。
「もう、行かないと。すぐに戻ってきます。走って行って、走って戻ってきますから」
「必ず戻ってこい。100年かかっても200年かかっても。お前を待っているから」
つないだ手をはずし、ドアの向こうに消えていくウンタク。
「またね・・・」
泣き崩れるシンの姿を、正視できない死神。
愛し愛された記憶と共にとっけびの新婦 ここに安らかに眠る
思い出の突堤で、炎となり、煙と共に、天に昇っていくトッケビの想い。
その日、漏洩者はある者の涙と共に消えていった
時の流れは、その雨の量に奪われた
雨は長く長く降り続いた
漏洩者は 守護神のいない世に、再び彼を取り戻し この世を去っていった
この、侘しく絢爛な神を
三神ハルモニ、今度は、可愛らしい移動販売車に乗ってるわ。
「今頃、オンマに会えたわよね・・・」
女子高生のお客のひとり、あの髪留めは、ああ、武将キム・シンの家臣の生まれ変わり、キム・ウシクさんのお嬢さんね。
「その髪留めどうしたの?まさか、自分で?」
「ううん、アッパの趣味よ」
「じゃ、お父さんの前でだけつければ? なんで、今もしてるの?」
「側にいてもいなくても、アッパのことが好きだもん。だから、ほっといて、その口も閉じて!」
おお、意外にもパパっ子に育ったのね(・・・失礼)
「私には、そういうのを一つでも買ってくれるアッパすらいないのに、悪かったわね」
「やだ、なに、そんなに真面目に受け取らないでよ」
微笑ましそうに、見ている三神ハルモニ。
だって、自分がその髪留めを売ったんだもん。
「なに、見てるの?おばさん」
「最近の子は、怖いわね」
「なによ・・・」
「ね、お嬢さんたち、あなたたちくらいの年ごろだと気に入らないのはわかるけど、そんなことで怒ったらだめよ。なんて可愛いのかしらって、あなたたちを見てただけなの。」
「すみません」
「すみませんでした」
素直に謝る少女たち。
「もっと食べる?」
「はい」「はい」
ウンタクの赤いマフラーを巻き、二人が歩いた思い出の場所を歩きながら、ウンタクの思い出を反芻するシン。
時は過ぎ、30年後。
建物も年を取りました。
帽子をかぶった死神が、取り壊し予定の歩道橋にたたずんでいる。
~カフェ~
最後のカードを死神に渡す後輩君。
「これで、先輩の長い間の罰も終わりです」
「これ、一つだけか?」
「はい」
「おめでとうございます。どうか安らかに・・・」
「ずいぶん助けられたな。ありがとう」
この後輩君も、気が付けばずっと、いて当たり前の存在になってましたね。
自室の書斎を片づけ始める死神。
黒い帽子もこれ以上ドライクリーニングに出す必要はありません。
最後の封筒をあけると、そこに書かれていたのは「キム・ソン」
病死となっています。
君からは、連絡しないと言ってたのに・・・。
それでも、こうして、知らせは届きました。
支度を終えて部屋から出てきた死神を待ち受けていたシン。
「最後の役目だ」
「しっかりな」
「お前もな」
「今日に限らず、お前がいてくれて良かったよ」
「今まで楽しかったよ。あまり雨を降らせるなよ」
「心配するな。長くは降らせない」
「洗濯したらちゃんと干せよ。終わったら、別れの部屋に来い。もう一度ルールを破ろうと思う。どっちにしろ、逝くんだから。」
別れの部屋に入ってきたサニー。
68歳ですが、若いときのサニーに戻っています。
「あなたは少しも変わってないのね。いまだにイケメンね。お元気でした?」
「連絡しないと言ってたのに・・・。」
「私が付き合ってた人が直符使者だって、すっかり忘れてたんです。まさか、ここに来ることになるなんて・・・」
「会いたかったです」
「そうだと思ってました」
サニーの指に、翡翠の指輪を戻す死神。
「いつか必ず、あなたに嵌めようと思ってました。」
感慨深げに、指輪を見つめるサニー。
「あの時は、無理やり嵌めてしまって、悪かったと思ってます」
「私も、とても会いたかった」
「そうだと思ってました。あなたが最後の導く死者の魂です」
「そうなのね。では次は?私たちはどうなるの?これが私たちのハッピーエンディングなの?」
「今生は、あなたの3番目の生です。」
「あなたは?」
「わかりません」
「もしかしたら、最後なのかもしれないのね」
その言葉の意味を思い、微笑み合う死神とサニー。
それすらも受け入れようという2人の意志なのね。
「あなたのお兄さんが来ています、外に」
振り向くと、シンが窓の外に立っているのに気づき、にっこり微笑むサニー。
「お前はいつも、兄のことなど気にしない奴だな」
「逝く前に、こんなふうに最後にお兄様に会えて嬉しい」
「俺に、特別な親友がいたおかげだ」
合図を送る死神。
「お兄様を残して、先に逝くことを許してくださいね。どうか身体に
気を付けて。また、いつか会いましょう。」
「幸せになれよ、俺の不細工な妹・・・」
立ち上がり、サニーの手を取る死神。二人一緒に、扉を開けて、一歩一歩、天国への階段を昇っていく。
神は、神に委ねるのではなく、自分たちの固い意思で自身を罰してきたこの2人を、最後は二人手をつないで召されていくという形で、許していたことを伝えたのかな。
~蕎麦畑~
「妹も、友も、花嫁も、みんないなくなってしまった・・・」
うわ、この頼りなさげな感じ・・・なんだか、シンでもトッケビでも、コン・ユでもなく、別の何か、まったく違う、はかなげな少年のようにすら見えるのは私だけ?
「いつも、私はたった一人のこされる」
虚ろな思いで川沿いのベンチに座っているシン。
そんなシンを自分と同じく失業中と思ったのか、自分のサンドイッチを半分にして分けてくれる男性。
「元気だしなよ。なぜ、サンドイッチが対になってるか知ってるかい?誰かと分け合えるようにだってさ。この世にはたくさんの仕事があるんだ。俺たちもすぐに見つかるさ。さ、食べなよ」
受け取るシン。
「あんた、若いからさ、いらいらしてるだろうけど、諦めずにがんばってみなよ。どんな人間の人生だって、輝いてると思わないか?」
すべての人生は、少なくとも一度は神の加護を得る
世界から漂っているように見えても、もし、誰かが正しい方向へ導こうとしていると感じたら、そこに神は訪れたということだ
この人は、本当にたまたま通りがかった人?
神様に憑依された人とかじゃないの?
つい、白い蝶を期待してしまう。
「じゃ、お先に」
「キムさん、そっちじゃなく、こちらに行ったほうがいいですよ。あなたの助けを必要としている人がいますから。サンドイッチ、ありがとう」
あ、もしかして、この人は、あの時の、チャンプン少年?
ちょうど50歳位?← 違ったみたいです
不思議に思いながら、男が歩いていくと、立ち往生している自動車が一台。
ボンネットを開けて、覗きこむキム社長改め、キム会長。
「会長様、車にお詳しいんですか?」
情けない声を出してるのは秘書兼運転手さん?
「ああ、一旦、故障したらどうすることもできぬ」
「私がお手伝いしましょうか?」
申し出るサンドイッチのキムさん。
「車に詳しいのかね」
「20年ほど、車を修理してきました。さぁ、見てみましょうか。でも、なぜ、保険会社を呼ばないんですか?事故対応もしてくれるのでは。」
そう言われて、秘書さんに訊ねるキム会長。
「ああ、保険会社を呼んだのかね?」
「会長がボンネットを開けられたので、ついうっかりしてました。すぐに連絡します」
「おそらく、君に会うための必然の縁だったのだな」
修理中の男を見てつぶやく。
「縁ですか?随分、ロマンティックなことを言いますね。」
「ああ、私は少しそういうところのある人間なのだ」
ふと、なにかを感じたようなキム会長。
シンは、自分に親切にしてくれた男性を、キム会長に託したということでしょうか。
この間もどのくらい、時間が流れたのかな?
トッケビハウスをあとにするシン。
手には旅行鞄ね。
途中、何かの撮影に遭遇し、足を止めるシンb。
目の前に止まっている車のなかにいたのは、間違いなく、妹ソンとワンヨ・・・の生まれ変わり?
(サニーと死神が天に召された)あの晩、二人の名をしるした風灯を飛ばしたシン。
いつの日か、また二人が巡り会えるよう、妹の未来と、主人の未来を祈った。
もし、また巡り会えたら、どうか幸せになってほしいと。
さて、同じ時代に生まれ変わった二人、サニーは女優になった様子。
突然、手錠をかけるワンヨ。
こっちは刑事?
「キャー、なにするのよ!」
「今すぐお前を逮捕する、右手を掴み、ためらいなく、手錠をかけ、ミランダ警告を述べる。あなたには黙秘権があり、私の質問に対し、証言を拒否する権利を持ち・・・。」
「私はただ聞いただけです。口で説明するのは、そんなにむつかしいですか?」
「君が、どうやって、逮捕するのかと見せてくれと頼んだんじゃないか」
「私はただ、見せてくれと頼んだけど、本当に手錠をかけるなんて・・・あなたの犯人は向こうにいるんでしょ」
犯人役の女性が視線に気づき、手を振ってくる。
「ああ、彼女が犯罪者なのか?君がそうなのかと思ったんだ、悪かったな」
手錠を外す刑事。
「あなたも、刑事に見えないわね?」
「一目見ても、二度三度見ても、君のほうが犯人みたいだ。」
「この人はまったく!私のどこが犯罪者なのよ。あなたのハートかなにかを盗んだりしたの?」
この辺の考え方は、サニーそのものね(笑)
「あんたは賭博場にいる女主人みたいだ。頭からつま先まで」
「私は、格好は賭場場の女主人でも、潜入捜査官の役なの。わかる?アンダーカバー。ここは、過去の2016年が舞台っていうお芝居でしょ。もういいわよ、ねぇ、監督様、この人って何者なの?どうして、こんなに失礼なの?」
「ああ、まだ、二人とも紹介してなかったな。強力班の刑事で、今回、監修してもらう」
「江南署のイ・ヒョクだ」
「イ・ヒョクですって? すごいわね」
「よろしく」
いかにもな、レトロな 佇まいのモーテル。(笑)
「誤解しないでくださいね。私は女優で、この近くで撮影をしてるんです。スタッフがホテルを予約してなくて・・・選択の余地がなくて、ここにいるんです」
フロントの人に言い訳する女優。
あんたもなんか言いなさいよ、と合図する。
「スタイリストです」
渋々、話を合わせるイ刑事。
「でも、一部屋しか空いてませんよ」
「信じられない。なんで、いつも一部屋しか空いてないの?
最悪だわ。どうするの」
「早くしてください」
「どっちにしろ、他のホテルをあたっても、足が痛くなるだけね。もう浮腫んでるし、明日の肌のためにも睡眠をとらなきゃ。なんで、女優のために部屋を予約しないの?」
「私に言われてもしりませんが、さ、鍵です」
一切、興味も関心もないおばちゃん。
「案内してちょうだい、スタイリストさん」
そのとき、飛び込んできたカップルにも、一部屋しかないというフロントのアジュモニ(笑)
このドラマのこうゆうところも好きだったな!
「・・・聞かなかったふりして」
「案内するよ」
女優の手を握り返すイ刑事。
~ある日の2人、カフェにて~
「それで、これから私たちどうするの?」
「なにが?」
「ただ、“付き合わないか? いつも会いたくないか?”とか、“好きだ”とか、そういうの、いつ言ってくれるの?そうするつもりないの?」
「なんで、オレから先に言うんだ?」
「じゃ、私が言うの? 私は女優なのよ。私から先に好きになったってだけでも腹が立つのに」
「君が先だって誰が言った?」
「みんな知ってるわ、なにか間違ってる?」
「ああ、違うな」
「え?」
「俺のほうが先だ。いや、陳述、いや本心だ。」
「まったく、あんまり遅いから、私が先に好きだったのかもしれないと・・・。ね、手を貸して」
ブレスレットを付ける。
「これはなんだ?」
「手錠みたいなものよ。あなたは私の心を盗んだから」
嬉しそう。
「これ、見て。飾りに獅子(サジャ)がついてるの。みんなに、直符使者(サジャ)って呼ばれてるんでしょ」
「これは賄賂か?」
自分の腕にも嵌っているブレスレットを見せる。
「それなら、逮捕する?」
お・・・立ち上がって、キスするイ・ヒョク。
「今日が私たちの初日よね?」
これが、あの時、シンが見た幸せそうな二人の未来だったのね。
少し位、羽目を外したバカップルでも、許せる気分です。
韓国を離れたシンは、ケベックに来ていました。
執事が、韓国から学生が来ていて、少し騒がしいというなか、散歩に出かけるシン。
シンが墓碑のある公園の丘に座り、詩集を読んでいると、そこへゆっくりと近づいてくる人影。
風に舞うたんぽぽの綿毛。
残った茎を座っているシンに合わせる女子高生。
「見つけた・・・」
「悲しい愛」
振り向くシン。
一歩一歩近づく
「アジョシ、私がだれかわかる?」
「最初で最後のトッケビの新婦だ」
巡り合えた二人。
ああ、あの突堤と同じ構図です。
侘しく絢爛たる神
トッケビ
★16話(最終回) 完結★
やっぱり、1年半程経った今でも、映像美、セリフ、世界観、どれをとっても、キメ細やかなこのドラマは、ちょっと他とは次元が違うという気がします。
最初は、とんでもないドラマが出てきた!と思ったものでした。
これをよく、ミニドラマでやろうと思ったよね!
一番、感心したのは、それを理屈っぽくなく、ちゃんとドラマとして成立させていたところでしょうか。
しかも、そこそこ、コミカルテイストも忘れず。
キム・ウンスク作家のドラマは、もちろん、嫌いじゃないし、同じようなテーマでも、彼女が書くと、なにか違うと思わせる力量の持ち主だけど、『トッケビ』は、群を抜いて、神がかってます。
そう、神を扱いながら、特定の宗教に結び付かせない運命論と愛情論は、とても興味深かったです。
最後の最後まで、緊張感と癒しを持続させながら、人として生まれ、愛し愛され、そして、死んでいくというサイクルの持つ意味を、無駄のないエピソードで投げ掛けてくれました。
13話で、一旦脱け殻になった私に、これでもかと大きなテーマを詰め込んできた力業。
トッケビや死神(直符使者)の裏で、転生を繰り返し、サニーとして現れた金善という女性の高潔な人格には感動しまくりでした。
のみならず、トッケビの新婦も、気高く、清らかで、母性も持ち合わせた魂の持ち主であったことをこんな形で突きつけて来るなんて。
奇しくも、二人とも人間です。
そして、トッケビも死神も、これまた、かっこいいのに、どこか抜けてて、意地っ張りで、ひっくるめて誠実で(笑)、そんな魅力ある主人公たちのおかげで、ファンタジーとしても、ラブロマンスとしても、1級品でした。
で知りましたが、発売されてるBlu-ray& DVD BOXには、“日本語字幕特別版”というのがついてるらしいですね。
数々の韓国ドラマの日本版(テレビ放送やレンタル版など)で、オリジナルの持つ1話内の起承転結が崩れていることや、訳の中には鵜呑みにできない部分もあると悟ってきましたが、このドラマは、通常の字幕ではとても伝えきれないと、製作陣にも、危機感を覚えたのかもしれませんね。
DVD で回収するという商売っ気というのもあるでしょうが、なにかのアンチテーゼ?(笑)
(ただし、字幕の世界における文字数や表現語彙の足枷は、思った以上に大きいので、単純には言えない問題です。)
とにかく、 今までやたら、機会があるごとに、OST やMVの素晴らしさを誉めて来ましたが、やっと、本編を絶賛できて、スッキリしました。
力不足で良さを伝えきれてないことは、重々、承知ですが、それはまた、ちょこちょこ、追記していきます。
いつもいつも、長文にも関わらず、お読みいただき、ありがとうございます♪
咄嗟心に残る一品との出会いをお手伝いします。
BL要素を含んだ表現がございますので
そぐわない方は
お読みになりません様・・。
お願いいたします
なんで
こんな10歳も年下の男子に
振り回されてんだろ
しかも玄関で見つけた
コンセントに
ドライヤーつなげて
ここなら
しょーちゃんが帰って来たのが
すぐわかるかな・・
・・・何て健気な考えのもと
言われた通り
髪乾かすとか。
・・・・・・・。
玄関が開いて
咄嗟にドライヤーをしょーちゃんに向けた
温風をよける直前の
しょーちゃんの間抜けた顔を見たら
これまた咄嗟に出た言葉
「しょーちゃんのバカ!!」
この時の顔は
もっと面白かった
きっと
「バカ!」
って言った時、
一緒に爆弾も飛んだんだろうな
・・・そんな顔。
鍵・・鍵って騒いでいた時の
焦っていた顔も
笑いそうになった
でも手を鉄扉にぶつけて
あまりの理不尽な痛みに
何だか色々アホ臭くなって
どーでもよくなった。
左手はいたいし。
もう話を聞くのも
どーでもよくなって
そういう体(テイ)でいたのに・・。
しまった!!って思ったよ
「話なんて聞かない」
って言ってたオレが
成り行きとはいえ、
「ちゃんと話せよ!」
って言っちゃったんだから。
バカだねぇ・・・オレ・・。
結局。
なんてことない
LINEを読むことができないくらい
忙しくしているのかと思って居たのに
TV見ていたことに
カチン#
と来たらしい
残しておいた唐揚げを
勧めた時も
揚げたて食えばよかった
って思ったって。
大人げなくて
悪かった
って謝ってくれて
オレは何も悪くないことがわかって
一緒に寝たけど・・。
エッチをお預けっていう
お仕置きをして。
しょーちゃんだけ
悶々としながら・・
朝になって。
でも
オレが用意したワイシャツと
ネクタイと。
ちょっと誇らしかったな
「雅紀」
って奪われた
行ってらっしゃいのチューは
濃厚で・・。
今夜は・・。
明日休みだし・・。
許してあげようって思った
だけど・・。
少し違う夜
今夜は。
朝から雨だった
細い柔らかな
しっとりと降る雨だった
空全体が・・。
雨粒を受けた木々や
フェンス。
少しづつ大きくなって
ゆっくりと落ちていく雫・・・。
From・・・Masaki
こんばんは
ふぶきです
連日暑いですね
&nb
sp;
体調には十分気を付けて
くださいませ
お読みいただき
ありがとうございます
咄嗟についてのとことん専門サイト
新日本プロレス「90年代最強外国人レスラー」の名を欲しいままにした名レスラー、ベイダー(ビッグバン・ベイダー、スーパー・ベイダー)が亡くなった。
昨年だったか、「余命2年」との情報が流れたり、来日したはいいもののリング上で昏倒したりと、体調の悪さは伝わっていたとはいえ、いざ訃報を目にすると残念でならない。
ベイダーは80年代後半~90年代の新日本プロレスで「最強ガイジン」の名を欲しいままにし、アントニオ猪木や藤波辰彌、長州力、橋本真也・武藤敬司・蝶野正洋の闘魂三銃士ら日本勢だけでなく、1990年2月10日の東京ドームでは「新日本プロレスのガイジン代表」として「全日本プロレスガイジン代表」のスタン・ハンセンと“伝説の死闘”を繰り広げたことで知られている。
「猪木の最後のライバル」と位置付けされ、更には手の付けられない暴れっぷりに奮起した藤波が「飛龍革命」を起こすきっかけを作ったことで、新日マットの世代交代を推し進めた功労者でもあることは押さえておきたい事実だ。
新日本契約終了後も、UWFインターナショナル・高田延彦との「真冬の神宮球場決戦」、全日本プロレスでの三沢光晴・川田利明・田上明・小橋健太ら四天王との激闘、WCWやWWEでもトップを張り、欧州でもブル・パワーとしてCWA世界ヘビー級王座を獲得するなど、まさに日米欧を股にかけて活躍した大物レスラーだった。
よく知られている通り、ベイダーの初来日は1987年12月27日、新日本プロレスの「イヤー・エンド in 国技館」と銘打たれた大会だ。今回は追悼の意味を込めて、この“伝説の興行” を検証してみたい。
当日の模様は生放送だったか、録画中継だったか、覚えていないが、「山田恵一(獣神サンダーライガー) vs 船木優治(現:誠勝)」の“骨法テイスト”満載の試合や、馳浩の新日本プロレスデビュー戦(小林邦明とのIWGPジュニアヘビー級タイトルマッチ)、「藤原喜明&山崎一夫 vs 木戸修&高田信彦(現・延彦)までは普通の大会に過ぎなかった。
しかし、その後、当初発表されていた「マサ斎藤&ビッグバン・ベイダー vs 藤波辰己(現:辰彌)&木村健悟」の試合前に“事件”は起きた。
マサさん&ベイダーと共に入場してきた「たけし軍団」(何故かは、各自調査)のスポークスマン、ガダルカナル・タカとダンカンがマイクアピールを始める。
「今日は約束どおりアントニオ猪木への刺客として、このビッグバン・ベイダーを連れてきました。このリング上でビッグバン・ベイダーと闘うのは猪木さん、あなたのはずだ!」(タカ)
「あんた達はアントニオ猪木が逃げる姿を観に来たのか? 猪木を卑怯者にしてもいいのか! やらせろ~! やらせて下さい! やらせてくれ~!」(ダンカン)
ここでマサさんが満を持してマイクを握る。
「イノ~キ! 俺が連れてきたこの男と闘え!」
騒然とする観客。さらにメインでアントニオ猪木戦を控えてきた長州力までが登場。何やらマサさんと揉めており、今にも掴みかからんばかりの状況。
そこでケンゴ先生が割って入り、「この野郎、たけし! 俺たちじゃ不満か!」と絶叫するのも空しく、混乱は増すばかり。
そこでマサさん、収拾を付けるためにマイクを手に取る。
「長州、いいから、俺の言うことを聞け!」(観客の皆さん、長州は悪くないんですよ、というマサさんなりの思いやりだろう)
しかし、長州も引くに引けない。何せこの日は、かの有名な「顔面蹴撃事件」からの復帰第1戦。全日本プロレスからUターンして初の猪木とのシングル戦なのだ。表情を見る限り、このカード変更は本当に聞かされていなかったようにも感じる。
「何で、俺が引かなきゃなんないんだ! グジャグジャジャ・・・(もはや聞き取れず)」
ここまで蚊帳の外にあった御大・ビートたけしが「何だかな~」という表情で佇むのは分からないでもないが、最も可哀想なのはベイダーだろう。そういうアングル(「新日本プロレス vs たけし軍団」)なぞ、まったく聞かされていないだろうし、そもそも日本語が分からないから目の前で起きていることが何なのかすら把握できなかったはず。甲冑を被ったまま、所在無さげに立ち尽くすベイダーの姿はかなりシュールだったことを覚えている。
結局、その後、「私が主役です」とノシノシ登場した猪木が「よ~し、やってやる! ど~ですか、お客さん? (藤波と木村に向かって)おめ~ら、こんなことをされて黙っているのか? 俺がやってやらぁ!」
と怒鳴った瞬間にCMが入る、絶妙な編集だった(はず)。
さてCM明け。既に猪木もベイダーも、もちろんたけし軍団もリング上にはいない。(ちなみにベイダーの再入場時にも、試合後にも、後日にも、TPGが再び現れることは二度と無かった)
一方、蹲踞のような姿勢で、今にも泣きそうな表情の長州。冗談じゃ無い、とばかりにリングを降りようとし、必死にそれをなだめるマサさんの声にも耳を貸そうとしない素振り。本当に、これが“演技” なら大したもの、というくらい真に迫っていた。
その状況に業を煮やしたのか、これまで静観していた藤波が遂にマイクを手に取る。「おら、長州、来い!」と長州に声をかける。さすがに会社人間の藤波サンは切り替えが早い。
以前にも書いたが、そこからの2~3分の光景は今でも脳裏に焼き付いて離れない。
「猪木 vs 長州」を期待して観に来た観客は、長州がここで消耗するのは許せない。その想いが「やめろ!」コールとなって爆発するのだ。
「や~め~ろ!」が1分以上続き(体感では5分以上に思えた)、いったん収まりかけたものの、藤波と長州が絡み、試合が「本格的に始まり」
そうな気配を察した観衆が二度目の「やめろ」コール。遂にはリングに向かって空き缶やらみかんやらごみやら、いろいろなものがそれこそ四方八方から飛んでくる事態にまでなってしまった。
(この時以上に、ケロちゃんの「モノを投げないで下さい」というアナウンスがあれほど説得力を感じたことは、今でもないほど)
結果、ケンゴ先生がラリアット1発で沈み、試合は5~6分で終了。収まらないのは観客だけではない。長州もだ。「何で俺が変わらなきゃいけないんだ」とマサさんに噛み付いた後、「みんな納得がいかないだろうけど、試合だけはやらせてくれ!」と観衆に向けてアピール。
しかし、今さらどうにもならないわけで、仕方なく控え室に帰ろうとしたその絶妙なタイミングで猪木が花道から登場し、「待てい! 長州!」と声をかける。
「待ってました!」とばかりに即座に踵を返し、猪木の方を省みることもなく、スタスタとリングに向かい、一直線にコーナーに向かう。
テレビでは放送されなかったが、会場ではここで猪木が長州とベイダーとの2連戦をやることが発表されたようだ。
ご存知の通り、この「猪木 vs 長州」は殺伐としたものとなった。長州が2試合目だったからというよりは、この後にベイダー戦を控えている猪木がまともに試合をやるつもりがなかったのか、はたまた(自分の仕掛けを支持してくれない観客への)やり場のない怒りをぶつけたかったのか、完全な八つ当たり・・・いや、喧嘩マッチになってしまったのだ。
欠場したきっかけである右目を狙って殴る蹴るの猪木。場外での鉄柱攻撃を経て、リング上でもマウントを取って殴り続ける。長州も下から完全にグーで猪木の顔を殴っている(ように見える)。
そして長州の起死回生のバックドロップから何事もなかったかのように先に立ち上がった猪木が卍固めを仕掛けたところでセコンドの馳が乱入し、技を強引に解く。納得のいかない長州は「邪魔するな!」とばかりに馳をリング外に投げ捨てるが、既にゴングは鳴っていた。
6分6秒。長州の反則負け。
「そんなものを観に来たのではない!」
せっかくお目当ての「猪木 vs 長州」が実現したことで収まりかけていた観客の鬱憤が、結果以上に、噛み合わない攻防が繰り広げられたことで、再び沸点に達しようとしていた。
すべての「元凶」であるベイダー(いや、本当はTPGなのだが、この時点ではベイダーはTPGが送り込んだ“刺客” という体)をすっきり料理してくれたら、まだ観客の溜飲も下がったのだろうが、どっこいベイダーは強かった。まったく空気を読まず、一方的に猪木を攻め続けたばかりか、わずか3分弱でピンフォール勝ちを収めてしまったのだ。
これまたご存知の通り、最後の最後で、遂に観客の怒りが爆発。暴動騒ぎを起こしてしまい(確か火もつけられたはず)、2年近く両国国技館の使用が禁じられる「大事件」になってしまった。
なぜ、このような事態に発展してしまったのか。
一つには、当時のプロレス界が「よそ者」に対して排他的だったことが挙げられる。
「たけし軍団」という、いわゆる“お笑い” が「神聖なリング」に土足(じゃなかったかもしれないが)で乗り込んで来たことにアレルギー反応を示したということ。こういう傾向は後のSWSへの対応にも現れている。
ちなみに、大仁田厚が新日本に乗り込んで来た際、長州が「跨ぐなよ」と牽制したシーンは名場面と語り継がれるが、あれはおそらくこの時の経験から来ているのではないだろうか。外敵が自分の領域に安易に踏み込んできたことの苦さを知り尽くす長州だからこそ、咄嗟に「跨ぐな(それ以上、近付くな)」という名言が出てきたように思う。
そして、両国を混乱させた最大の要因は、当時の猪木(新日本プロレス)がファン心理を読み誤ってしまったことだ。
今ほどではないが、当時でも“大物芸能人” だった、たけしと絡むことで話題づくりをしようと考えたのだろう。
当時の時代背景を「プロレス史」的に見ると、新日本プロレスは“混乱期” と言える。
1985年末に新日本へUターン参戦を果たした前田日明率いるUWF勢とのギクシャクとした関係から、猪木の対戦相手はクラッシャー・バンバン・ビガロやスティーブ・ウィリアムス、ハクソー・ヒギンズ、バズ・ソイヤー、ケンドー・ナガサキといった選手で、集客面でも、テレビ視聴率的にもテコ入れが求められていた1986年。
そこで1987年には、起死回生の策として長州力率いるジャパンプロレス勢(スーパー・ストロング・マシン、ヒロ斉藤のカルガリー・ハリケーンズ含む)のUターンを仕掛け、かろうじてゴールデンタイムの放送を維持することに成功する。
しかしリングを盛り上げるために始めた「新旧世代闘争」も、盛り上がりに欠けるままわずか4ヶ月で終息を迎えていしまい、ニューリーダー軍のターゲットである猪木は同じナウリーダー軍のマサ斎藤との「巌流島決戦」(1987年10月4日)へ舵を切ってしまう。(「ニュリーダー軍」「ナウリーダー軍」は各自調査)。
そこで、再び長州は藤波との「名勝負数え歌」のリバイバルに乗り出すが、自らも猪木戦を望みながらも、「世代闘争」という荒波に乗らざるを得なくなり、散々振り回された挙句に、まるで「猪木への挑戦者決定戦」とでも言える趣の試合を始める長州の勝手ぶりに(おそらく)面白くなかった前田は「蹴撃事件」(1987年11月9日)を起こしてしまう。
■検証シリーズ⑧ 「前田日明による、長州力“顔面蹴撃事件”が起きた背景を探る」
そう、前田に怪我を負わされ、長期欠場に追い込まれた長州の復帰戦の舞台として選ばれたのが、年末の両国国技館大会「イヤー・エンド in 国技館」だったのだ。
先述の通り、中途半端に終わった世代闘争の落とし前を付ける意味で組まれた「アントニオ猪木 vs 長州力」。
前田が新日本から解雇されたことでUWFシンパが去り、純度の高い新日ファンばかりが当然集まっていた。長州の「猪木超え」を期待する中で行われた“茶番” のごとき演出だったものだから、反発は大きかったのだ。これが、そういった(長州の復帰戦という)背景が無かったならば、また違った反応だったかもしれない。
ファンは、真っ向から対決して、猪木を超える長州の姿が見たかったのであって、ただ闘えばいいというものではない。あそこはカード変更をせず、ベイダーもまずはタッグマッチでお披露目で良かったのだ。
そういう意味では、TPGもたけし軍団も被害者と言えると思う。本音は「頼まれたことをやっているだけなのに何なんだ! シャレが分からねえ奴らばっかりだ」と思ったことだろう。襲撃されるなど、そっち方向の事件にならなくて本当に良かったと思う。
そして、もう一つ。
あの日の観客にストレスを与えていた要因がある。
それは、既に海外で実績を積んでいたとはいえ新日本デビュー戦でいきなりIWGPジュニアヘビー級タイトルを奪った“異物” の存在だ。
そう、馳浩である。
ロス五輪代表で、その後の活躍を見れば分かる通り、プロレスセンスの塊ではあるのだが、この時点では「会社からプッシュされただけの新人に毛が生えただけの若造」だ。
今のROPPONGI 3K(SHO & YOH)のような立場がそれに近いが、新日本マットで前座を経験していない馳が、初代タイガーマスクのライバルにして、全日本プロレスでもジュニアのベルトを総なめした小林邦昭から一発でタイトルを取るのは、当時のプロレスファンには納得しづらいものと形容せざるを得ない。
そういった鬱憤がボディブローのように効いていたことも、その後の騒動に拍車をかけたというのは、穿ち過ぎだろうか。
話を戻す。
結局、当初は“イロモノ” として見られたベイダーも、実力でプロレスファンを納得させ、トップガイジンの地位に登り詰めたわけだが、一歩間違えば1回こっきりの参戦になってしまい、歴史の闇に葬られていた可能性も否定できない。
もちろん、その後の活躍を見れば、日本に来て正解だったことは疑いようのないことだが、ベイダー自身はあの時、あの騒動をどう見ていたのだろうか。
猪木、藤波、長州、橋本、武藤、ビガロ、スコット・ノートン、ハンセン、スティング、ケン・シャムロック、三沢、川田、小橋、田上、秋山、高田・・・多くのレスラーと対戦し、名勝負を残してきたが、おそらく「あの時の観衆」ほどの恐怖を感じたことはないだろう。
プロレスファンの純粋な想いは、時として“罪” にもなることを決して忘れてはならない。それは、現在でも言えることだ。
咄嗟の上昇気流
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「だめ」
燭台切が唇を離さずに制止する。
手が腰と首にまわされ、固定される。
逃げたい。
唇と唇を合わせるだけの行為なのに、どうしてこんなに逃げたいのか。嫌悪感がある訳でもないのに。